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初めて目の前で実技する形式で第12回金属研磨仕上げ技能競技会開かれる (2007.11.26)
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磨き屋シンジケートと燕研磨工業協同組合は24日、燕市磨き屋一番館で第12回金属研磨仕上げ技能競技会を開き、今回初めて目の前で実際に研磨する競技形式で行い、25人の参加者が研磨技術を競った。
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24日、燕市磨き屋一番館で開かれた第12回金属研磨仕上げ技能競技会
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研磨業界の技術向上とPRを目的に平成7年から開いている競技会。昨年までは出場者が各自の工場などで課題を仕上げて提出してもらい、審査していたが、ことしは4月に研磨機を備えた燕市磨き屋一番館が開館したので、参加者が一斉に競技する形式で行った。
参加したのは、燕市を中心に三条市や新潟市、県外は山口県から女性2人を含む20歳から70歳代の25人。20分間で課題を仕上げる予選を行い、上位10人が決勝へ。決勝は1時間以内にステンレスの板の表面をミラー仕上げして、一部につや消しを施す予選とは違った課題を仕上げた。
決勝進出の10人に、磨き屋一番館で技術を学ぶ研磨業経験半年余りの研修生のうち3人が選ばれたが、新潟県央マイスターを含む指導者は予選落ちし、マイスターの息子は予選を通過するなど、予想外の結果が関係者を驚かせた。
競技中は5人の審査員をはじめ、主催関係者、参加者の同僚や家族など30人余りが見学。参加者は日ごろの仕事中にはないプレッシャーを感じながら、使い慣れたバフ、研磨剤など、それぞれ持参した道具で磨いた。
勤め先にあった競技会の案内を見て参加した大田哲治さん(37)=山口県周南市=は、「ほかの人はどういう感じでやっているのか見たくて。道具も違ってましたね」。決勝に参加した燕市の男性は「人に見られてるのは、やらねえ」と言いながらも36分余りの1番手で作業を終えた。
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最優秀大賞に輝いた長谷川隆夫さん
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結果発表の表彰式は午後6時半から県央地域地場産業振興センターで行い、県知事賞を受賞した燕市八王寺・ワールド研磨ハセガワ代表の長谷川隆夫さん(55)をはじめ、入賞者7人を表彰した。
5人の審査員が20項目で審査し、合計得点の高い順に最優秀大賞の県知事賞、最優秀賞の新潟県技能士会連合会会長賞、優秀賞の燕市長賞、奨励賞3点の計7点の入賞を決めた。
入賞者に表彰状と副賞を贈り、受賞者代表で最優秀大賞の長谷川さんは「研磨の仕事を始めて30年余り、今回のように大勢のなかでやったのは初めてで、緊張した」、「喜んでいる。また、来年も頑張っていく」とあいさつした。
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表彰式
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長谷川さんは過去のこの競技会で、大賞以外の各賞を受賞しており、今回ですべての賞を制覇。入賞の自信はあったものの、いちばんとは思っておらず、「やっと取ったなあ」と喜んでいた。
また、奨励賞を受賞した磨き屋一番館研修生の津村啓生さん(33)=東京都出身=は、「決勝にいくとも思っていなかった。受験に合格したときでも、こんなにうれしかったことはないです」と感激していた。決勝に参加した10人と各賞は次の通り。敬称略。
【最優秀大賞・新潟県知事賞】▲長谷川隆夫(燕市)ワールド研磨ハセガワ
【最優秀賞・新潟県技能士会連合会会長賞】▲椛澤伸治(三条市)椛沢研磨
【優秀賞・燕市長賞】▲大田哲治(山口県周南市)三和産業(株)
【奨励賞・三条地域振興局長賞】▲南須原武(燕市)南須原研磨工場)
【同・燕商工会議所会頭賞】▲大原啓三(燕市)(有)大原研磨工場
【同・日本金属洋食器工業組合理事長賞】▲津村啓生(燕市)磨き屋一番館研修生
【同・日本金属ハウスウエア工業組合理事長賞】▲椛沢作治(三条市)椛沢研磨)
【決勝進出】▲野表賢敏(長岡市)磨き屋一番館研修生▲阿部順子(燕市)同研修生▲齋藤惣一(有)齋藤技研工業
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