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22日まで燕市産業史料館で「渡辺和也 金工展」、レトロフューチャーもかもす若手金工作家の意欲作が並ぶ (2009.3.7)

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燕市産業史料館では、6日から22日まで「渡辺和也 金工展」を開いており、燕市の若手金工作家、渡辺和也さん(30)の初の個展として作品30点を展示している。

22日まで燕市産業史料館で開かれている「渡辺和也 金工展」

22日まで燕市産業史料館で開かれている「渡辺和也 金工展」

渡辺さんは昭和53年、三条市に生まれ、生後まもなく燕市小池に移った。長岡造形大学で鍛金を学び、卒業後、燕市の鎚起(ついき)銅器製作の老舗「玉川堂」に入社。平成18年7月に退社、独立し燕市八王寺に「アトリエ 鍛工舎」を開設。平成14年から日本現代工芸美術展に、15年から日本美術展覧会にそれぞれ連続入選している。

作者の渡辺和也さん

作者の渡辺和也さん

鍛金は、金属を金づちや木づちで打ち延ばしたり、打ったりしながら成型する金工技法の一種で、渡辺さんは銅を中心に制作。

展示作品は立体作品が中心。渡辺さんの作品制作の第1歩ともいえる学生時代に愛犬をモチーフにした作品から、個展を開くことが決まってから制作した最新作まで計30点を展示する。

高さ1メートルほどの10の展示台が、林のように立つ。その上にそれぞれ大型の立体作品を置き、作品を360度、さまざまな角度から見てもらおうという趣向だ。作品に球形が多いこともあり、展示室に入ると、流星群のように浮かぶ作品が迫り来るような宇宙的な空間が広がる。

 「それでも歩き出す」

「それでも歩き出す」

渡辺さんの技で、金属は巧みに表情を変える。生命感さえ感じさせる曲面、目を近付けて初めてわかる、細かなつちを打った跡。腐食や熱で化学反応させ、青、赤、茶と同じ金属とは思えないさまざま色合いに変化させ、見る角度や距離によっても表情を変える。

「時秤」

「時秤」

「日々のいれもの」

「日々のいれもの」

屋外に展示している「亀」

屋外に展示している「亀」

地元、燕市をイメージし、金属産業で栄える燕の工場をモチーフにした作品もある。また、決められた展示スペースのほかに、「亀」1点を屋外に展示する遊び心も。

渡辺さんは言う。作品を作るときはひとりだが、人間はひとりでは生きていけない。創作活動がライフワークの自分にとって、作ることは生きること。突き詰めれば、ひとりでは作れない、人と話をすることでもイメージが膨らむと。

今回は渡辺さんにとって初めての個展。それを地元で開いており、渡辺さんは地場産業でふれる金属とはまた違った金属を素材にした作品を子どもからおとなまでたくさんの人に見てもらい、感想を聞かせてほしいと気さくに話している。

会期中は9日と16日が休館のほかは、毎日午前9時から午後4時半まで開館。入館料は、おとな300円、子ども100円。土、日曜と祝日は燕市内の小中学生は無料で、小学生の付添保護者1人も無料になる。また、8日と15日にいずれも午後2時から解説会を開き、渡辺さんが展示作品を解説する。