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旧武徳殿の三条市歴史民俗産業資料館が三条市初の国登録有形文化財に (2009.6.19)
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三条市歴史民俗産業資料館(旧武徳殿)が、19日開かれた国文化審議会の文化財分科会の審議・議決を経て三条市で初の国登録有形文化財に登録されることになった。
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三条市で初の国登録有形文化財への登録が決まった三条市歴史民俗産業資料館
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この日、文化審議会は、新たに116件の建造物を国登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申し、三条市歴史民俗産業資料館もそのうちのひとつ。
同資料館は、三条市本町3にあり、木造平屋建て瓦ぶきで、登録文化財該当部分は674平方メートル。昭和10年(1935)の建築で、裏玄関は同24年に建築された。
同9年の市政施行を機に鈴木荘六陸軍大将を顧問とし、当時は北海道・丸井デパートの社長だった三条市出身の今井雄七の寄付などもとに武徳殿として建設された。
昭和22年からは公会堂、同24年から三条市公民館(今の中央公民館)、青少年育成センター、そして今の資料館として利用されたほか、昭和58年に市立図書館が新築中の間に間借りしたこともある。
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正面玄関を斜めから、左手奥に岩田正巳画伯記念室として利用されている旧貴賓室
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特徴と評価は、武徳鍛錬の場の形式を残す施設で、「重厚で厳粛な雰囲気をもつ、武徳殿建築の好例」とされる。旧武道場を中心に、西北に旧弓道場、東南に旧貴賓室を備える。
旧武道場は千鳥破風(ちどりはふ)付きの入母屋造桟瓦葺(いりもやづくりさんがわらぶき)で、周囲に下屋庇(げやびさし)をまわし、正面は唐破風造(からはふづくり)の玄関、北面に裏玄関があり、武徳殿の典型的な形態を伝える。
今後、文部大臣が官報に告示して9月ころまでに登録される見込みで、市では、今後、文化財講演会など開く計画だ。
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