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三条市でことし見直した新しい非常配備基準で水害対応防災訓練 (2009.7.6)
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7・13水害から間もなく5年を前に5日、三条市はことしも水害対応総合防災訓練を行い、水害を教訓に策定した三条市水害対応マニュアルに基づいて訓練した。
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5日行われた三条市の水害対応総合防災訓練
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7・13水害の翌年から毎年行っている訓練。五十嵐川の河川改修が完成に近づいてことし6月に配備体制を見直しており、今回は新しい非常配備基準と避難情報発令基準で訓練した。
昨年と同様に災害の発生時刻や場所、規模などは事前に知らせず、防災担当者が随時、発表する災害の推移に対応し、水害対応マニュアルに沿った災害応援活動を行った。
訓練に参加したのは、消防を含む市職員1,040人のうち約750人をはじめ、消防団135人、自治会・自主防災組織、介護サービス事業者などが。水害対応マニュアルに基づく訓練、水防訓練、応急救護所設置訓練、救出救護訓練などを行った。
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高岡地内の五十嵐川河川敷で行った水防訓練や救助訓練
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水害対応マニュアルに基づく訓練では、午前5時に刈谷田川ダムが洪水警戒体制に入ったと想定し、5時35分に第1時配備(警戒体制)で始まった。
7時10分に第2次配備(災害警戒本部・支部)設置、さらに、8時13分に第3次配備へ移行して市内全域に避難準備情報発令、避難勧告発令と11時まで続いた。参加者は次々と発表される新しい情報を受け、マニュアルに照らして真剣な表情で対応した。
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土のう積の訓練
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過去4回の訓練で、マニュアルの検証や修正、改善を行い、効率化が進んだ。対策本部も以前はライフライン関係者など大勢が詰めたが、連絡体制を密にして各機関で仕事する体制に変化した。訓練なので市民への対応を行っていないこともあるが、5年前の7・13水害のときのように災害対策本部がパニック状態になることはなく、年々、落ち着いて冷静に対応している。
また、自治会・自主防災組織、民生委員、消防団が災害時要援護者支援訓練に参加し、避難行動要支援者宅の方も運や避難経路を確認した。下田地区高岡地内の五十嵐川河川敷で行った水防訓練や救助訓練では、消防職員と消防団員のほかに、ことしも五十嵐川沿線の企業から11人が参加し、土のうの作り方や積み方を消防職員の指導を受けて訓練した。
訓練を終わって国定勇人市長は、7・13水害から5年の節目で気持ちを新たに取り組んだと話した。訓練でマニュアルなどをさらに改善するのが使命だが、いくらマニュアルを整備しても人のネットワークがないと意味がなく、訓練では人と人とのネットワークの再確認の大きな意義と言う。
さらに、配備の新基準を市民に周知し、訓練が生かされる場面があってほしくはないが、これから先の出水期の1カ月半はこの体制を維持するという意味で役に立てばと話していた。
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