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施工ミスで中断する嵐川橋架け替えの工事再開、早期完成を求めて地元自治会長が泉田知事に要望書を提出 (2009.9.14)
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施工ミスで3月から架け替え工事が中止されている三条市の嵐川橋の早期の工事再開と開通などを求め14日、同橋周辺の自治会長6人が連名で泉田裕彦県知事あてに要望書を提出した。
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県庁で野沢土木部長に要望書を手渡す嵐川橋周辺の自治会長ら
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要望書は、「一級河川五十嵐川災害復旧助成事業に伴う嵐川橋架替事業に対する要望書」で、本町5・6丁目の吉田久一郎、同6丁目の村田富治、由利の田下恒、島田1丁目の植木陽一、島田3丁目の米山寅夫、大野畑の竹之内由太郎の自治会長の6人の連名。
県の示す軽量コンクリートによる補修工法での対応による早期の嵐川橋架け替え事業再開、開通のほか、嵐川橋北側取付道路(市道五ノ町島田線、嵐北443号線)の歩道未整備区間の歩道設置を県の全面支援により実現すること、貝喰川樋門設置工事にあわせて同所にせ、同箇所に排水ポンプ設備を設置することの3つを求めている。
午後4時半に国定勇人三条市長とともに、吉田、田下、米山、竹之内の各自治会長が県庁を訪れ、竹之内自治会長から野沢英之助土木部長に要望書を手渡した。
嵐川橋は、7・13水害による五十嵐川災害復旧助成事業で架け替え工事行われ、今秋に完成の予定だったが、請負業者の施工ミスで工事は中断。その後、補修工法の検討委員会を経て、県は軽量コンクリートによる補修工法による対応方法を示し、地域住民に対して3回の説明会を開いた。
その説明会や三条市議会では、橋の造り直しを求めるなど、県の示す補修工法に反対や疑問の声もあったが、説明会の最終3回目では、「苦渋の選択として、受け入れざるをえないもの」と、約30人の出席者のうち大半が県の提示に賛同し、三条市や地元自治会はそれが地域の意向ととらえた。
しかし、8日開かれた県議会の一般質問で泉田知事が「新潟県としては、地元との合意形成を図りながら対応したい」と答弁したとの報道があり、要望書では「工事が滞っている中、迷惑を被っている地元へのさらなる配慮をして頂ける内容であるものと前向きに受け止めさせていただき、改めて、嵐川橋周辺地域の意見として取りまとめ、要望を提出させて頂く」としている。
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野沢土木部長と嵐川橋周辺の自治会長、国定三条市長で懇談
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要望書を受け取った野沢部長は、開通の遅れをわび、「苦渋の決断としてご判断いただいたことに心から感謝する。3つの要望は知事にきちんとお伝えするが、私の考えでは、実現のため最大限の努力をさせてもらいたい」と述べた。
国定市長は、「快く補修案を受け入れるのではなく、補修案以外ないとの県の説明をやむなく引き受けざるをえないこと」ときっぱり。「1日も早く嵐川橋が安全に通行できるように」と要望の実現を求めた。
県によると、補修案での対応を早急に進めた場合、最短で21年度末までに開通できる見込み。工事を中断している現在の橋を取り壊しての架け替えでは、開通は23年度になり、費用もさらに約6億円かかる見込み。
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