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三条市漢学の里「諸橋轍次記念館」で第一回諸橋轍次博士記念漢詩大会、21日は記念講演会、22日は表彰式と流觴曲水も (2009.11.19)

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21、22の2日間、三条市漢学の里「諸橋轍次記念館」で第一回諸橋轍次博士記念漢詩大会が開かれ、記念講演会と公募した漢詩の受賞者表彰式、さらに受賞者による流觴曲水(りゅうしょうきょくすい)の行事も行われる。

第一回諸橋轍次博士記念漢詩大会のちらし

第一回諸橋轍次博士記念漢詩大会のちらし

1日目の21日は記念講演会。午後2時半から公募作品の審査員も務めた全日本漢詩連盟会長の石川忠久(岳堂)さんが「漢詩文と諸橋大漢和」のテーマで講演する。4時まで。受講は無料だが、入場整理券が必要で、席はわずかに余裕がある。

石川さんは東京大学文学部中国文学科を卒業、同大学院を修了。2008年に瑞宝中綬章を受けている。現在はほかに二松学舎大学名誉教授・顧問、新潟県漢詩連盟特別顧問も務める。

2日目の22日は、午前10時から表彰式を行う。9月まで七言絶句を公募し、全国から応募のあった412人の489句を石川さんら4人が審査した。入賞は249人から318句の応募があった一般部で最優秀書1句、優秀賞2句、奨励賞10句、秀作賞4句、特別賞2句の計19句、139人から141句の応募があった学生部で奨励大賞3句、優秀賞11句の計14句を決めた。

表彰式でこれら入賞や入選を発表、石川さんが選評を行ったあと流觴曲水を行う。流觴曲水は、流れる水に杯を浮かべ、杯が自分の前を通り過ぎるまでに詩歌を読む、古来から伝わる風雅な行事。

諸橋轍次記念館の庭園の川に受賞者が並び、上流から酒や学生向けにジュースを注いだ杯を流していちばん下流側の人から順に杯を取って飲み、その二巡目までに漢詩をつくり、短冊に書いて読み上げ、古式にのっとって漢詩に興ずる。雨が降ったら館内で行う。正午まで。

諸橋轍次(1883-1982)は、『大漢和辞典』や『広漢和辞典』の編者で知られる漢学者。下田村(今の三条市)に生まれ、三条市の名誉市民ともなっている。諸橋家は、NHK大河ドラマ「天地人」の主人公、直江兼嗣の子孫ということでもにわかに注目を集める。

諸橋博士の業績を顕彰し、漢字文化の振興を図る拠点として諸橋轍次博士の存在を全国にPRし、下田地区から世界へ文化を発信しようと、今回初めて漢詩大会を開く。同大会実行委員会(佐藤海山実行委員長)が主催する。

漢詩の応募は北海道から九州まで、全国37県から応募があり、さらに三条市と友好都市の中国・鄂州市から7人の応募もあり、予想以上の広がりを見せている。