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第一回諸橋轍次博士記念漢詩大会で全国から集まった受賞者による流觴曲水 (2009.11.22)
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21、22の2日間、三条市漢学の里「諸橋轍次記念館」で第一回諸橋轍次博士記念漢詩大会が開かれ、22日は公募した漢詩の受賞者らが池のほとりに席を並べ、酒をたしなんで漢詩を読む流觴曲水(りゅうしょうきょくすい)の風雅を楽しんだ。
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22日、三条市漢学の里「諸橋轍次記念館」で行われた第一回諸橋轍次博士記念漢詩大会の流觴曲水
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下田村(今の三条市)に生まれ、三条市の名誉市民ともなっている漢学者、諸橋轍次(1883-1982)の業績を顕彰し、漢字文化の振興を図る拠点にと初めて開かれた。
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杯を干す全日本漢詩連盟の石川会長
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21日は全日本漢詩連盟会長の石川忠久(岳堂)さんが「漢詩文と諸橋大漢和」のテーマで講演。22日は表彰式を行い、全国から応募のあった412人の489句のうち、入賞した一般部19、学生部14の計23人を表彰。一般部の受賞者はすべて県外の人で、上は93歳まで。表彰式には遠くは福岡県からも受賞者が訪れた。
表彰式後に行ったのが、流觴曲水。記念館の庭園の池のほとりに受賞者のうち11人が並んで座り、上流から酒や学生向けにジュースを注いだ朱塗りの杯を浮かべて流した。
いちばん下流側の人から順に杯を取って飲み干した。その二巡目までに漢詩をつくり、短冊に書いて読み上げ、古式にのっとって行った。
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八木ヶ鼻を背に受賞者、関係者で記念写真
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晩秋の穏やかな陽気に恵まれ、池に浮かんだ杯はゆらゆらと水面を進んだ。和歌などでも流觴曲水の行事が知られるが、実際に行われることは珍しく、全国から集まった百人近い漢詩ファンは「これはいいね〜」、「いい日に恵まれた」とユニークな趣向を満喫していた。流觴曲水で詠んだ詩は次の通り。敬称略。
新雪粟岳在眼前 |
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山崎 穂乃花 |
清陰深處玄又玄 |
宮川 碧流 |
錦風飄飄雨後天 |
井川 碧漣 |
八木山下開詩筵 |
石川 岳堂 |
雪窓帰鳥翰墨縁 |
筒井 寿穂 |
紅楓飜處染華箋 |
増岡 光風 |
案韻斟醪耕硯田 |
窪寺 貫道 |
天霽嵐渓紅逾鮮 |
菅原 有恒 |
博士清高如嵐川 |
洲脇 東涯 |
忘我黄巻千古伝 |
熊谷 有朱 |
困学三極伝萬年 |
駒形 知里 |
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