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三条・燕・西蒲仏壇組合が初めて燕市内の小学校、松長小で「三条仏壇」の製造技術を体験してもらう出張授業 (2010.1.28)
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三条・燕・西蒲仏壇組合(石田宣一理事長)は27日、社会科で「伝統工芸」を学習する燕市立松長小学校(関昌子校長・児童64人)5、6年生の授業で出張講師を務め、児童から国指定伝統的工芸品「三条仏壇」の製造技術を体験してもらった。
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三条・燕・西蒲仏壇組合の出張授業で額入りの飾りを製作した燕市松長小の5,6年生
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同組合は、三条、燕、旧巻町などで仏壇の製造に携わる11業者で組織。昭和55年に国指定伝統的工芸品となった「三条仏壇」をはじめ、伝統工芸への理解を深めてもらおうと、10年以上前から三条市内の小学校数校へ出向き、「伝統工芸」の学習なかで出張授業を行っているが、燕市内の小学校では今回初めて行った。
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金ぱくを張る作業
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蒔絵体験
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のみで木地を削り落として額を作成
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銅版に釘を加工したたがねで金具加工を体験
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今回は同組合から職人3人を派遣。社会科で伝統的工芸品を学習する4年生と昨年学習した5年生の全員19人が授業を受けた。午前中いっぱいかけて仏壇作りに必要な木地、金ぱく、蒔絵(まきえ)、金具の技術に挑戦し、額入りの飾りを製作した。
はがきくらいの大きさの黒いアクリル板2枚に、蒔絵と金ぱくで好きな絵を描く一方、釘や接着剤を使わない木地の技術で木を組んで額縁を作った。さらに、金具体験として、くぎをたがね代わりに銅板のネームプレートに彫金を施し、額に取り付けた。
子どもたちの発想は自由だ。仏壇のイメージにとらわずれ、アニメのキャラクターやえとのトラなどを描いた。講師の職人の顔や手元をじっと見詰めて説明を聞き、のみや金づちを駆使して作業に集中した。
児童は「金箔を張るとき、ぺらぺらした」、「(銅板に)名前を読めるように打つのが大変」と苦労もあったが、「もう一回やりたい」、「楽しかった」と仕上がりには大満足だった。
職人への質問コーナーでは、仏壇作るのにかかる日数や費用などについて児童から次々と手が上がった。この日に使った11センチ四方の金ぱく1枚が200円から300円と聞くと児童たちは「え〜っ!」と声を上げてびっくり。仏壇の値段は数万円からあるが、最高で7,000万円の仏壇を見たことがあるとの答えに、「え〜っ!」とさらに大きな声が響いた。
燕市を含めた地元で仏壇が製造されていることを知らなかった児童がほとんどで、「初めて知った。すごいと思った」と話し、金箔の張り方や金づちの使い方、蒔絵の手本など鮮やかな手つきの職人の技術に感心していた。
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