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三条市・丸井今井邸、燕市・安了寺と県央地域のフジが満開に (2010.5.21)
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県央地域では5月中旬にフジが満開になることが多いが、ことしは春先の低温もあってサクラと同様に開花が約1週間遅れ、21日には満開を迎えた。
三条市の市街地で圧倒的な存在感を見せているのが、丸井今井邸のフジだ。前庭にフジ棚があり、そこから隣接の旧まるよしのビルの壁を上へ、上へとついに屋上までツルを伸ばし、そこにびっしりと見事な白い花房を下げている。
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丸井今井邸2階から見るフジ
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屋上までの高さは実に約26メートル。数メートルの幅で帯で壁をはうフジ、そこに咲くフジは白波のようにも映り、まさに滝のようだ。
このフジは40年ほど前に裏庭にあったものを前庭に移植したらしい。ツタなら壁でもはって上へ伸びることはあるが、フジは自然ではほかの木にからみつくなど、からむものが必要なだけに、なおさら不思議な光景に感じる。
からくりは、旧まるよし時代から壁に設置されている懸垂幕を張るための金属性の枠。この枠を利用して上へ勢力を伸ばした。
商店街の歩道には雁木があるため、意外に視線は上へいかない。日常的に商店街を利用していながらこのフジに気付かない人も多く、見つけるとびっくりだ。
ただ、旧まるよしの建物は老朽化もあって年内にも取り壊される可能性があり、ことしが見納めになるかも。丸井今井邸を管理する人は、「こんなに花が咲いたのは初めてじゃないかね。フジもことしが最後とわかってんのかね…」と行く末を案じており、今週末まではぜひ最後の花を見届けてあげたい。
一方、燕市のフジといえば安了寺の「八王寺の白藤」。県指定の天然記念物としてあまりにも有名だ。東西30メートル、南北20メートルのフジ棚から白い花房が下がる。房が少し短い感じもするが、境内はむせ返るような花の香が充満。21日はベンチでおにぎりをほお張る女性グループもあり、花も団子もいただきますだった。
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丸井今井邸のフジ、下だけ見るとふつうの白花のフジだが…
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