県央医師会応急診療所の受診者は開設から1年で見込みを26.8%上回る1.8万人余りに (2010.7.1)

県央四医師会（会長・池田稔三条市医師会長）は6月30日、昨年4月に三条市興野1地内に開設した県央医師会応急診療所の現況報告会を開き、1年間の受診者は当初見込みの26.8%上回る1万8000人余りにのぼったことなどを報告した。

6月30日に開かれた県央医師会応急診療所の現況報告会を

同診療所は、夜間と休日の医療体制確保を目的に三条、燕、加茂、見附市南蒲原郡の県央地域4医師会で組織する県央四医師会が管理、運営。急に具合が悪くなった人への応急処置を施し、かかりつけ医に引き継ぐ外来診療を行っている。

あいさつする県央医師会応急診療所の池田所長

2009年4月から2010年3月までの受診者は18,645人、1日平均51.0人。市町村別では、三条市12,317人（66.1％）と最も多く、次いで燕市3,437人（18.4％）、加茂市1,055人（5.7％）、見附市213人（1.1％）、田上町370人（2.0％）、弥彦村103人（0.6％）などの順だった。

年間受診者の見込みを14,700人としていたので、それを26.8％上回った。応急診療所は日中の診療も行っているので比較にならないが、夜間診療だけだった三条市南新保地内の三条市救急診療所の利用者は平成20年度は年間2,700人で、その約7倍が応急診療所を受診したことになる。

現況報告会には関係者ら約80人が出席。非公開で現況報告、運営に関する意見などで第1部を閉会し、第2部の意見交換会に移った。

予想以上の受診がある県央医師会応急診療所

池田所長はあいさつで、昨年4月の開設から予想以上の受診があり、経営はうまくいったが、内外のいろいろな問題や小さなトラブルは山のようにあり、スクラムを組んでやっていこうと話した。

来賓の国定勇人三条市長は、献身的な援助で無事に一年間運営でき、信頼感が住民一人ひとりに伝わり、住民に代わって感謝。鈴木力燕市長は、1週間ほど前から首から肩にかけてしびれがあるので、アドバイスがあればお願いしたいと冗談で和ませ、「応急診療所が市民の心強い存在となり、救命救急センターなど医療機関充実に期待したい」と話した。