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三条市の小中一貫教育に反対する「小中一体校の問題を考える会」の集会に400人参加 (2010.8.5)
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三条市の小中一貫教育の一環で進められている第1中学校と3つの小学校の一体校建設計画などに反対する「小中一体校の問題を考える会」(外山晴一会長)は4日、三条市嵐南公民館で集会を開き、約400人が参加。元教諭や地元住民などが一体校反対の意見を述べ、小中一体校計画を白紙に戻して、子どもと地域を考えた学校を作ろう」との決議文を決めた。
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約400人が参加した「小中一体校の問題を考える会」衆会
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同会では、四日町、条南、南の3小学校と第一中を三条高校跡地に一体校として建設する計画は、地域の要望ではなく市が一方的に進めているもので、計画を白紙に戻してみんなで子どものための学校や教育を考えようというもの。
問題点として、小中一体校は子どものことを考えた計画ではなく教育の合理化で、一中学区では1,500人のマンモス校をつくろうとしているとする。
さらに、小中一体校は、国や県の方針ではなく三条市だけの計画で、他市町村と違う教育カリキュラムは他の地域との格差を広げ、転校生や転勤の教諭に混乱を招く。
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外山会長
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市がモデルにする品川区の小中一体校は、中学生が荒れて学校を怖がる小学生が出た場合、歩いていける範囲に転校することができる環境があり、三条市と条件が違う。
また、市は中一ギャップをなくするために一体校をつくると説明しているが、一体校は小学6年生がリーダーシップを発揮する機会と、中一デビューの感動を奪うことも指摘する。
集会のあいさつで外山会長は、国定勇人市長や松永悦男市教育長に出席を求めたが断られた経緯も話し、「どういう教育、学校が地域のためにいいのか考えて行かなくてはならないと思っている」と活発な意見をと求めた。
元三条小学校校長、元南小学校教諭、地元住民、他地域市民などがそれぞれの一体校や小中一貫教育についての思いを話し、会場の参加者からの意見を聞いた。
元三条小学校校長は、「学校がなくなるというのは地域がなくなるということ」。3小学校計1,015人と中学校547人で1,562人のマンモス校が生まれ、中1ギャップは9年生にしてもなくなるわけはないとした。
元南小学校教諭は、「学校がなくなれば(地域に)人も来ません。この辺一帯は荒れて、一体校も荒れたらどうなるのか」と危機感を募らせた。
ほかにも、参加者は1学級は30人から35人がいいと央教育審議会が答申したこと、インフルエンザが流行ったときや災害のときなどのことも考えると「三条市のやることは時代に逆行している」、「地域の意見を二分する問題になっている」。
さらに、「松永教育長は、ていねいに説明すると言っているのに。信念があるならここにきて正々堂々と説明していただきたい」と欠席を批判。パルム問題などから国定市長に不信感があると言う人は「国政レベルのようなことをやらないで市民と向き合って前向きに考えてほしい」など市長や教育長に対する厳しい意見もあった。
最後に、外山会長からの提案で「小中一体校計画を白紙に戻して 子どもと地域を考えた学校を作ろう」を決議文と決めて閉会した。
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