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県央研究所が高野前理事長が生前に出版した絵本『風のつぶやき』50冊を三条市教育委員会に寄付 (2010.8.23)
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三条市吉田、(社)県央研究所=高野貞子理事長=は23日、昨年5月に亡くなった高野雅志前理事長が2005年に出版した生活環境を考える絵本『風のつぶやき』50冊を、地域のために役立てばと三条市教育委員会に寄付した。
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松永三条市教育長に寄付する絵本『風のつぶやき』を手渡す県央研究所の高野理事長
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高野理事長と嶋田健次所長、田代春江理事、茨木和雄理事の4人が午後1時半に市役所栄庁舎を訪れ、松永悦男教育長に絵本を手渡した。
『風のつぶやき』は、A4判、107ページのハードカバーで、表紙は故高野前理事長の妻で現理事長の貞子さんが描いた水彩画で飾る。同研究所のある三条市吉田の山と青空を水彩のにじみを生かした絵で、その上に故高野前理事長自筆の書名「風のつぶやき」がある。
内容は2004年にBSN新潟放送のラジオ番組「ふるさと散歩」に故高野前理事長が寄稿した原稿を一部、手直して収録したもので、ベースは故高野前理事長が「現代人の忘れもの」と題して行ってきた講演活動だ。現代の生活環境の諸問題を風刺し、カエルやイヌ、イネや土(べと)、雲など、人間以外の言葉をもたない対象物のつぶやきを代弁し、人間へのメッセージとして52のつぶやきで表現したもの。
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故高野前理事長が文を、妻で現理事長の貞子さんが挿し絵の水彩画を描いた『風のつぶやき』
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昭和50年に設立した同研究所前身の高野食品相談所から数えて30年の節目に出版したもので、当時、故高野前理事長は、「本の出版を自分も含めてこれまでの反省の上に立って相手の立場になって考えられるように」との願いも込めて、「忘れかけていたものを立ち止まって思い出してもらうきっかけになれば」と話していた。
前理事長の一周忌も過ぎ、新理事長の就任からも1年が経過。前理事長の遺志を継ぎ、あらためて世話になった人たちに何かできればと寄付を決めたという。
高野理事長は、研究所の関係者に支えてもらい一年が経過したと話し。、これからも地域の方に支えていただきながら研究所を発展させていきたいと話していた。
同教育委員会では、内容が小学生には少し難しいようなので中学生や教諭に読んでもらえればと、市内の全小中学校に設置することにしている。
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