ケンオー・ドットコムのロゴ 燕三条のお悔やみ情報「縁をむすぶ」
三条パール金属スタジアム・サンファーム三条
公益財団法人燕西蒲勤労者福祉サービスセンター「タンポポ」
外山産業グループ 外山産業、外山工業、グリーンライフ、メッツ
損害保険・生命保険・資産運用のことなら株式会社エフピーエム
スノーピーク オフィシャルサイト アウトドア/ナチュラルライフスタイル用品 製品 製造・販売メーカー
スポンサードリンク

spacer コンテンツ
spacer ショップ検索

公共施設も検索可能
分類別検索はここ



良寛ゆかりの燕市・国上寺で初めての国上良寛茶会、秋雨のなか約250人が参加する盛況 (2010.9.24)

取材依頼・情報提供はこちら

「秋分の日」の23日、燕市国上、真言宗豊山派国上寺(山田光哲住職)で初めて国上良寛茶会が開かれ、前夜来の秋雨にもかかわらず約250人が参加して地元の作家や良寛にちなんだ道具組で茶を味わった。

23日に国上寺で初めて開かれた国上良寛茶会、第一席の裏千家・大泉宗寿さんの抹茶

23日に国上寺で初めて開かれた国上良寛茶会、第一席の裏千家・大泉宗寿さんの抹茶

ことしは越後の禅僧、良寛(1758-1831)の没後180年、昨年は生誕250年の節目を迎えたこともあり、長く良寛が住んだ五合庵のある国上寺で茶会をと、燕市教育委員会と燕茶道友の会(佐藤和子会長・会員15人)の主催で初めて開いた。

燕茶道友の会は、燕市合併前の旧3市町にあった茶道会を束ねる形で2008年に発足。2席を設け、席主はいずれも燕市燕地区の会員が務めた。第一席は裏千家・大泉宗寿さんが抹茶、第二席は東阿部流・更科翠游さんが煎茶の点前(てまえ)を披露し、午前10時から午後3時半まで茶をふるまった。

左から玉川宣夫さん作の蓋置、高橋重弘さん作の鉄鉢、魯山人作の茶わん

左から玉川宣夫さん作の蓋置、高橋重弘さん作の鉄鉢、魯山人作の茶わん

茶会のスタートしたときに来客が集中した。雨降りにもかかわらず、寺の駐車場は満杯になり、本堂は茶席の順番を待つ人でごった返すにぎわいに。もっとも、つい最近まで続いていた厳しい残暑よりは、雨が降っても涼しい方がはるかにましだ。

裏千家十三代の円能斎の軸

裏千家十三代の円能斎の軸

建物に入れば長袖シャツで暑くも寒くもなく、室内から眺める庭をぬらす雨や切れ目ない雨音が秋を感じさせる秋雨となり、茶器の趣向づくりに一役買っていた。

第一席で用意した道具組は、蓋置(ふたおき)は先に鍛金で人間国宝となり、間もなく燕市名誉市民となる燕市燕地区の玉川宣夫さん作の「一葉」。建水の鉄鉢は分水地区の金工作家高橋重弘さん、そして燕市最後の煙管(きせる)職人、燕地区の野島厚次さん作の煙管も披露した。

これら地元にゆかりの作家のほか、北大路魯山人(1883-1959)作の茶わんもあり、床には裏千家十三代の円能斎(1872-1924)の軸と、話が尽きない道具組で客を楽しませた。

第二席では、山田住職が良寛の屏風や良寛の拓本の張り交ぜ屏風を飾った。席主の更科さんの孫娘も着物を着て茶を運ぶのを手伝って客の笑顔を誘った。菓子には三条市・本成寺の鐘楼堂の釣り鐘に似せたものを用意してもてなした。

第二席は東阿部流・更科翠游さんが煎茶

第二席は東阿部流・更科翠游さんが煎茶

また、更科さんも玉川宣夫さん作の茶托を用意。更科さんは玉川さんと同い年で、玉川さんとは今も親交があり、玉川さんが転校してきたころのエピソードも紹介していた。

午後から鈴木力燕市長夫妻も客として訪れ、公務の忙しさを忘れて日常にない空間やゆったりした時間の流れとともに茶を味わっていた。