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17日早朝に三条市鹿峠でオスのツキノワグマ1頭を捕獲 (2010.10.17)
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クマの出没が相次いでいる三条市下田地区の鹿峠に仕掛けた箱わなで17日早朝、オスのツキノワグマ1頭が捕獲されているのがわかった。
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三条市鹿峠地内のわなにかかって捕獲されたクマ:三条市提供
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体長145センチ、体高70センチ、体重110キロのおとなになったツキノワクマ。三条市が三条猟友下田支部(神田俊一支部長)に依頼して下田地区4カ所に仕掛けた、ハチミツをえさにした箱形の鉄のおりのわなのうち、鹿峠の秀翁寺裏手に設置したわなにかかった。
同支部は毎日、朝夕におりを確認しており、17日午前5時50分にクマが捕獲されているのを発見。生きた状態では暴れて危険なので、すぐに銃器で駆除した。市経済部農林課でも担当職員を下田サービスセンターに招集し、対応した。
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おとなの手と同じくらい大きな足
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4日前の13日に三条市立飯田小学校そばにクマが現れて騒ぎになったが、このわなと飯田小は直線で1キロ余りしかなく、同じクマの可能性があるが、そうとも言い切れない。
1頭が捕獲されたのは何よりだが、だからといって安全になったわけではない。下田地区ではことしに入って16日までに42件のクマの目撃、出没情報がある。親子で行動していたという情報もあり、総合すると複数のクマが出没しているとみて間違いなく、言い換えればまだ1頭が捕獲された「だけ」に過ぎない。
市では下田地区で平日なら朝、昼、晩と3回、防災無線を使ってクマへの注意を呼びかける放送を行っており、クマ出没の危険性が高いところには看板を設置、地区内にはちらしも配布したばかり。
前日16日は県消防防災ヘリコプターが三条市下田地区の上空でも住民にツキノワグマへの注意喚起を行っているものの、そうした声はクマには届かない。この日朝は、ほかにも駒込下、院内、田屋からクマの足跡やつめあとを見つけたという情報があり、警戒体制にある民家の近くに姿を現している。
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捕まったわなのすぐそばには畑
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また、この日の日中もクマを捕獲したわなから100メートルと離れていないところで、近所の農家の人がふつうに畑仕事を行っており、クマと人の生活圏が大きく重なっているのがわかる。
市農林課の話では、クマの活動は朝、日の出のころがいちばん活発らしく、今はカキの実をねらうことが多いようだ。地元の人はクマの怖さを十分に承知しているが、クマの出るような場所へはキノコ採りなどで山に入らないよう呼びかけている。
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