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1,500人近くが参集して三条市長選立候補の山井伸泰氏の総決起集会 (2010.10.25)
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三条市長選挙に立候補した山井伸泰氏(63)の総決起集会が23日、三条市厚生福祉会館で開かれ、1,500人近い支持者が参加して雪辱を誓い、最後に山井氏は土下座をして支援を求めた。
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23日開かれた山井伸泰氏の総決起集会
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照明を落とした会場に「天地人」のテーマソングが流れるなか、白いたすきをかけた山井氏は、ステージの反対側からフロアの中央通路をスポットライトを浴び、支持者の拍手に手を上げて応えながら入場した。
開会のあいさつで、山井氏の後援会組織「私たちの三条市をつくる市民の会」の外山晴一幹事長は、「このまま国定官僚独裁市長の市政を許すのか、わたしたちの手に三条市政を取り戻し、民主的な三条市政を行うか」とこの選挙の位置付けを示した。
三条は、「中央官僚の出向をありがたがって受け入れている世間の常識と違う大変、遅れた考えの人がいます」、「この常識はずれの考えの人は、実は国定市長とですね、結託して市政を私化してます」と批判し、「この三条を食い物にしている悪徳業者、並びに独裁三条市長を三条から追い払いましょう」と訴えた。
村上幸一会長は、今の市政は「上から下を見ながら物事をやる」で、「市民の皆さまに目線を合わせながらやらなければならないというのは、地方都市の、三条市の実態」と山井氏に立候補を頼んだ思いを話し、「残された1週間、皆さま方一人ひとりから声をかけていただきながら、必ずや勝ちたい、勝たせていただきたい」とあいさつした。
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会場の三条市厚生福祉会館
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内田力顧問は、「この三条市政、わたしは4カ月半まではまったくこの実態をわかりませんでした」と始め、この4カ月半の間に小中一体校問題が起き、調べたところ「すべて水面下で物事が進められており」、情報が開示されていないと指摘。一体校は「3つの小学校を、コミュニティーを破壊をして1,500人の巨大一体校をつくる」ことで、荒れている中学校と小学校が一緒になり、子どもが受ける心の傷は取り返せないと懸念した。
1万1,000人の小中一体校の反対署名、1万5,000人のパルムを壊さないでほしいという市民の願いを無視し、議会にもはからず、市民が50億円をかけてつくったパルムを「いとも簡単に今、破壊しています」、「本当に涙がでます」。
米国オバマ大統領のように「チェンジです」、リンカーン大統領の言葉を借りて「三条市民の三条市民による三条市民のための市政を行う」、ケネディー大統領の「国家のために何ができるか」の言葉を借りて「この山井さんと一緒になってこの三条市を本当に明るい豊かな活力ある、透明な、公平な」三条市の実現のためにと、山井氏の支持を求めた。
高坂登志郎三条市議は、議員活動15年間の経験から国定市政のスピードや行動力を評価したうえで、市民と接する態度に疑問を示した。2年前に三条保育所の民営化に反対し、議会が終わって議長室にあいさつに来た市長に「ものすごい形相でにらみつけられました」、「あのことは一生忘れません」。
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スポットライトを浴びて入場する山井氏
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「だから、いろんな問題が起こるんです。疑惑が起こるんです」、小中一貫教育は「はなから三高の跡地に今の4つの学校を一緒にしようということが明らかなんです」と結びつけ、パルムの土地売却問題にもふれて「市民がわからないままに強引に物事を進めていく」、「もう東京へ帰っていただきましょう、皆さん」と訴え、「公平な立場で市民の声を聞く山井市政誕生」に向けて頑張ろうと支援を求め、激励のあいさつとした。
そして山井氏が決意表明。山井氏は前回4年前は2週間の戦いで3,939票差で敗れたが、そのときは住民自治を確立したい、官僚の肩書きはいらない、なぜなら官僚は独善的で閉鎖的で秘密主義という性格をあわせもつと訴えたことを述べた。
7・13水害から1年の災害復興に夢中になって取り組んでいるときに、若い官僚出身の市長を迎えたら住民の意向や考え方が無視されるに等しい市政になるため、「こんなことさせてはならないと多くの議員さんと選挙戦を戦った」と振り返った。
さらに高橋一夫前市長が9月議会で突然の辞表を提出、議員が勉強に出向く10月に選挙戦を設定し、「無投票で後継者を指名できる環境をつくっての選挙戦」と批判。それから4年間の行政執行をみると「あの当時、心配したことが起こっている」と嘆いた。
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決意表明を終わって晴れ晴れとした表情の山井氏
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復興から立ち上がったものの今度はリーマンショック、円高、地球温暖化、コメの価格下落などにふれ、「そんな感覚のなかで、市長の報酬は91万円余だそうです」、「何を考えているんだろうと申し上げたい」。そして公約に市長報酬をせめて2割はカットすべきとした。
少子高齢化で今は縮み行く三条市の入り口でというのが「わたしの現状認識」。南北縦貫道の完成を前に「南と北がひとつの有機的な町としてこれから生きていける、そんなスタイルが整いつつある矢先に北の中心地たるパルムが取り壊されようとしている」。
再びパルムの場所にショッピングセンター、具体的にはスーパーの設置を考えており、「買い物難民を発生させるわけにはまいりません。そしてその結果、限界集落になってしまいそうだと揶揄されるような、そんな住民のつぶやきを聞き逃すわけにはまいりません」。
嵐南地区は水害に続いて小中一貫教育で学校が減り、「ますます人が逃げるばかり」で、学校は現地で耐震構造の「新しい建物につくりかえるということに全力で取り組んでまりいたい」。子どもを産んで育てたくなるような嵐南地区とするため、「三高の跡地に皆さんと相談して立派な当初の予定通り文化施設をみんなでつくろうじゃありませんか」と賛同を求め、三高の跡地は栄地区、下田地区からも集まりやすいとも。
都市計画は、再考する。サービスのいい新潟市や長岡市に対して「介護保険料は高い、保育料も高い、サービスは悪い、しかも市長は威張っとるなんていう、こんな町になったら若いお父さん、お母さん、どうして住んでくれますか」とやゆした。
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決意表明を土下座で締めくくる山井氏
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先に燕三条青年会議所が開いた公開討論会にふれ、「まあ、とにかくぺらぺら、よくかんなくずのようにしゃべる。現役だから数字は詳しい」が、市民との生きたやり取りが「本当の政治の根幹。なぜならわれわれは生身の人間なんですよ」。
過去3回、選挙に敗れた。「そのときも、文句ひとつ言わずについてきてくれた家内にも、今度は勝つからもう1回出さしてくれと頼みました」、「その家内も、おまえ最後だと思って覚悟してやれ。こう言って激励をし、きょうもついて来てくれております」と感謝した。
「唯一の柱、支えが家内でございます。この1週間、2人で二人三脚で皆さまとともに走ってまりいます。どうか支えていただきたい」。「住民自治をぜひとも実現して、4年後、ああ、山井を選んで良かったなあ、そう全市民の皆さまから思っていただくまちづくりをぜひともさせていただきたい」と求めたあと、演壇の前に歩み出て土下座して支援を求めて締めくくった。
最後に女性運動員がステージに上がって山井氏にエールを送り、「団結ガンバロー」コールを行い、約1時間で終わった。
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