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記録的な猛暑の影響で燕産コシヒカリの一等米比率は1割にも届かない8.3%、「飛燕舞」がピンチ (2010.10.27)
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燕市の調べでは、9月末現在の水稲うるち玄米の1等比率は全体で19.5%、コシヒカリでは実に8.3%と記録的な低い水準になっている。
※JA越後中央管内のデータは10月2日現在
27日開かれた鈴木力燕市長の定例記者会見で、猛暑被害農家に利子の一部補給の実施の発表に伴って1等米比率をまとめたもの。
昨年度の燕市の1等米比率は全体で88.6%、コシヒカリで92.2%だったので、それぞれ79.1ポイント、83.9ポイントも下回っている。とくにコシヒカリは、昨年度は9割以上が1等米だったのに、今年度は1等米が1割以下という激減ぶりだ。
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会見する鈴木市長
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さらに地域で比較すると、今年度の新潟県の1等米比率が全体20.1%、コシヒカリ18.0%、JA越後中央管内では10月2日現在で全体16.7%、コシヒカリ11.0%。全体ではJA越後中央管内を上回ったものの、コシヒカリは、新潟県とJA越後中央管内を大きく下回る一けた台という深刻な状況だ。
市では、2等以下に格付けされた主な理由は、猛暑が原因のコメが白くなる心白や腹白、粒形が完全でない整粒不足によるものと思われるとしている。
こうした猛暑被害による農業収入の減少による農家の資金繰り悪化が予想されるため、農家計をサポートするのが今回、発表した利子の一部補給。新潟県農林水産業振興基金を借り入れる農家に対して年1.80%で7年間、利子補給する。
県の利子助成率1.20%に市の利子補給率0.60%を上乗せして1.80%を融資機関へ利子補給する形。基準金利2.65%なので農家の借入利率は0.85%と負担が軽減される。
また、ことしスタートしばかりの燕市産米「えちごつばめの飛燕舞」の価格や出荷量への影響に関する質問に鈴木市長は、「価格はともかく、出荷量には大きな影響が出てます。困ってます」。ブランド維持のために「一等米以外は飛燕舞と言わないといこうとは死守したい」が、「品薄状態、まぼろしの状態」とさすがに手の打ちようがなく、弱り顔だった。
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