29日朝、住宅地近くの三条市三条地区2カ所で子グマ目撃、東大崎2では木に登り、爆竹を鳴らすと退散 (2010.10.29)

29日朝、三条市の三条地区、東大崎2と柳沢団地入口の住宅敷地などでそれぞれ子グマ1頭が目撃された。いずれも通学路にも近く、付近の学校では集団下校などの対応をとり、住民や関係機関も警戒を強めている。

三条市東大崎2地内で指さした木に子グマが登った

東大崎2では午前6時半ころ、県道289号線を三条市街地から下田方向に向かい、パチンコダイエー大崎店付近の信号交差点を左折した大崎山ふもとや麻布の住宅団地近くの住宅が並ぶ場所で目撃された。

クマの接近をほえて知らせたお手柄のシバイヌ

家の裏は山で、家の人によると、飼っているシバイヌが家の裏手で「ウ～」と異常なほえ方をしていたので、外に出ると、パキ、パキと枝が折れるような音がした。ネコやタヌキが現れたときのほえ方と違ったので、洗面器をたたいて音を出したら、家の裏の高さ4メートル以上の木に体長60センチほどの黒っぽい生き物が登った。

コイを飼育していたので害鳥よけの爆竹があり、クマかもしれないと呼んだ家族がそれを鳴らしたところ、「すごい速さで木から降りて、右（麻布方向）に行った」、「向こうの家のイヌがほえていたから、あっちにいったんだと思った」と話していた。

住宅裏でクマが目撃された東大崎地内（写真の家の後ろ）

同所はちょうど4年前、当時も市長選の最中に数軒離れた家の裏のカキの木に体長150センチのクマが登ってカキを食べていたのが発見され、射殺されている。

家の人は「あっちこっちで出ているし、前も出たことがあるから、ひょっとしたらまた出るかもしれないと用心はしていた」が、本当にクマを目撃してやはり驚き、しばらく注意しなくてはと話していた。

午前9時25分ころ、今度は柳沢団地の入口の民家敷地内で子グマを目撃され、近くの竹やぶに入っていったとの情報もある。

いずれも住宅の多い場所で、小中学生の登下校する道にも近い。三条市教育委員会によると、今回のクマの目撃情報を受けて大崎中、第四中、大崎小、保内小がそれぞれ部活動など放課後活動を中止、集団下校、職員の引率下校やパトロールなどの対応をとった。