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初めて女性だけを対象にした三条鍛冶道場の対象に定員を上回る申し込みがあり、県外からも3人が参加する人気 (2010.12.12.)
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三条鍛冶道場は12日、初めて女性限定の包丁づくり講座を開き、県外からの参加も含む21人が参加して自分が作ったこの世にひとつだけのマイ包丁の完成に大感激だった。
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初めて女性だけを対象に開かれた三条鍛冶道場の女性のための「包丁づくり」講座
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三条市の14人をはじめ、新潟市と柏崎市から2人ずつ、県外からも東京、埼玉、愛知から1人ずつが参加。越後三条鍛冶集団のメンバーのうち6人の鍛冶職人が指導した。
すでに鋼付けした金属を包丁の形にカットし、熱処理の焼き入れ、焼きもどし、そして仕上げの刃を研ぎ出す刃付け、砥石(といし)で研いだら、鍛冶集団から作切りで自分の名前などを刻んでもらい、木の柄を取り付けてもらったら完成。午前9時から午後3時までの作業で参加者は自分で作ったマイ包丁を手に入れた。
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一心不乱に集中して包丁の刃を研ぐ
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包丁を作る講座は数多く開いているが、対象を女性に限定したのは初めて。鍛冶職人は男性のイメージが強く、女性では難しいのではという先入観もあり、受講をためらっている女性が多いのではと企画した。
定員20人で募集したものの、数人の受講があればそれでも構わないと考えていたが、29人から受講申し込みがあり、8人を断らざるを得ない予想外の人気となった。
女性対象と言うことで、昼食は受講者でテーブルを囲んで食べ、最後には茶話会も開いて受講者の感想を聴いたり、質問を受けたりした。受講者のなかには、包丁の試し切り用にと、近くで開かれていた二七の定期市でキュウリを買ってくる人もいれば、茶話会用にフルーツケーキを差し入れする受講者もいて、今までの講座とは違った和やかな雰囲気だった。
せめて研ぎ方だけでも覚えたいと受講した人や「いつも主人に切れない包丁を使っているとばかにされていた」と見返すつもりで受講した人も。試し切りすると、あまりの切れ味の様さに「すごーいっ!」、「切れるーっ!」と大げさではなく悲鳴のような声を上げ、「包丁の重みで、すーっと切れて、これが本当の包丁だと思いました」と子どものように感激していた。
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最後の茶話会を開いて講座の感想を和やかに話し合う
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受講者で最高齢だった岩崎扶佐さん(71)=三条市東大崎=は、「正月料理をマイ包丁で作りたいから」と参加。「抜群に切れます。正月は親せきがあつまるんすけど、これで宴会もばっちりです」とご機嫌だった。
茶話会の感想では、「(三条鍛冶道場は)全然、自分に用事がないと思っていた」、「三条はこんなすごいことをやってるんだ、みんな見て、という感じ。広告が下手なんでしょうか」、子どもが三条鍛冶道場で和釘作りを体験していて「おとなの方が三条の鍛冶を知らない」と、今後に生かせる話が多かった。
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