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JICAの青年海外協力隊員としてグアテマラへ2年間派遣された三条市の坂井さん国定市長を表敬、帰国報告 (2011.1.8)
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JICA(国際協力機構)の青年海外協力隊員として中南米のグアテマラ共和国へ2年間、派遣された三条市猪子場新田、坂井晶子さん(37)が7日、国定勇人三条市長を表敬訪問し、帰国報告を行った。
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左からジャイカ国際協力推進員の佐脇さん、にいがた青年海外協力隊を育てる会の横山事務局長、グアテマラへ派遣された坂井さん、国定市長
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坂井さんは、2008年9月12日に出発、2010年年9月21日に帰国した。2年間、グアテマラ共和国のケツァルテナンゴ県カホラ市の保健センターに栄養士として配属された。同所への栄養士の配属は3代目。
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笑顔で帰国報告する坂井さん
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午前9時に坂井さんは、にいがた青年海外協力隊を育てる会の横山容司郎事務局長とジャイカ国際協力推進員の佐脇奈都代さんとともに市役所を訪れ、国定勇人市長に現地での活動内容や生活の様子を、現地で撮影した写真を持参して話した。
配属先のカホラ市は、標高2,500メートルの高地で、四季がなく雨期と乾期がある。1年を通して寒く、雪は降らないが12月から2月にかけて朝晩の冷え込みが厳しく、霜が降りる。氷点下になることもあり、先の隊員から電気毛布を引き継いだという。
食生活や住環境の悪さから低体重児の出生が多く、離乳食の概念がないため、5歳以下の子どもが風邪や下痢で命を落とすことが多い。坂井さんはこの問題を改善しようと、現地スタッフとともに妊婦教室や伝統助産婦の研修、低体重児教室などを行った。
カホラ市の保健センターの統計による5歳以下の死亡率は、2003年には58%と半数を超す子ども5歳までに死亡した。それが2007年に22.3%、坂井さんが配属された翌08年は13.51%、09年は2.8%と1けた台へと急改善した。
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現地て?の写真を見て話も弾む国定市長
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公用語はスペイン語で、坂井さんが旅行に行けるくらいには話せるようになったと言うと、国定市長は「グラシアス(ありがとう)」とスペイン語で答えた。
国定市長は、現地での生活について次々と質問する一方、自分だけではもったいないので、ぜひ市民にも報告する機会を設けてほしいと話した。坂井さんの持参した写真に写っていた当時のグアテマラ大使が、国定市長が郵政省に入省したときの担当課長だったことがわかり、「懐かしいなあ」とさらに話が弾んだ。
坂井さんは表敬訪問後にインタビューに応え、2年間は「やりきった」という感じと話した。日本にいたときには自分はこのままでいいのかなど悩みが多かったが、今は「少し自分の軸ができたような気がする」と自分でも変化を感じた。日本は物があり過ぎで、ないなりの生き方があることを体験したという。
赴任中にグアテマラで水害や地震が起きた。そのことを日本の友人が報道で知しり、心配してメールをくれ、自分のまわりの人が外国に興味をもつことにもつながったと言う。
次はアフリカに行ってみたいが、今は日本で自分の専門性を高めて、今回の経験を含めてお返しができればと話す。現在は就職活動中だが、笑顔が輝いていた。
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