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新潟豪雨災害から6年越しで3月に信濃川、五十嵐川改修工事が完成するのを前に燕三条地場産業振興センターで竣工式 (2011.1.13)
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平成16年7月13日の新潟豪雨災害に伴って同年12月から行われてきた信濃川下流河川災害復旧等関連緊急事業と五十嵐川災害復旧助成事業が3月ですべて完成することから、国土交通省北陸地方整備局と新潟県は13日午後2時から燕三条地場産業振興センターで竣工式を行い、約280人が列席して間近い完成を祝った。
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13日行われた信濃川下流河川災害復旧等関連緊急事業と五十嵐川災害復旧助成事業の竣工式
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招待者など約230人と一般市民40人ほどが出席。平成16年の水害の犠牲者に黙とうをささげ、前川秀和北陸地方整備局長は式辞で完成に至るまでの地域や工事関係者の尽力や貢献に感謝した。
泉田裕彦県知事は式辞で、水害の犠牲者による冥福を祈り、被災者をねぎらい、尊い命が失われたのは残念だが、「災害関連事業が終了したことにより各段に安心できる環境が整備されたものと確信している」と述べた。
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前川北陸地方整備局長の式辞
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泉田知事の式辞
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防災におけるソフトウエアの大切さや自主防災組織の強化にもふれ、自身の母校の三条高校も水没した7・13水害当時を振り返り、「同じような災害を繰り返さないような取り組みを皆さま方と進めていきたい」、「将来に向かって安全安心な県都を作っていく」と誓った。
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国定三条市長の祝辞
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続いて、長島忠美衆院議員、塚田一郎参院議員、中原八一参院議員、信濃川・中ノ口川治水事業促進期成同盟会会長でもある国定勇人三条市長らが祝辞を述べた。
国定三条市長は、「心からお祝いと申しますか、心から感謝を申し上げたいひとり」と両方の立場で竣工式を迎えた。「到底、従来であれば成し遂げることのできない6年間でしっかりとゴールにたどり着くことができた」と国土交通省や新潟県に感謝し、工事関係者、さらには「日々の生活を捨てるかたちで覚悟を決めて移転していただいた沿線住民の深いご理解とご協力にも感謝を申し上げたい」と述べた。
ハードが整備され、バトンタッチを受けてより安心安全に暮らすことができるようにしていくのは市町村の出番で、「さまざまなソフト面についての課題に引き続き果敢に挑戦していく」と決意を新たにした。
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約270人が参加した会場
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工事報告などのあと、来賓の久住時男見附市長、小池清彦加茂市長、鈴木力燕市長、佐藤邦義田上町長や地元のきらきら保育園園児とともにくす玉開披を行って閉式。続いてアトラクションに移り、7・13水害当日に生まれた園児もいる平成16年生まれのきらきら保育園年長児による和太鼓演奏、三条神楽保存会による三条神楽が披露された。
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きらきら保育園年長児による和太鼓演奏
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三条神楽保存会による三条神楽「宝剣作の舞」
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信濃川下流河川災害復旧等関連緊急事業(国土交通省)は、刈谷田川、五十嵐川の改修にあわせて、信濃川下流の築堤などの整備を実施。復緊区間延長は小阿賀野川から加茂川合流点までの29.8kmで、築堤は約57km、事業費は386億円。
五十嵐川災害復旧助成事業(新潟県)は、築堤をはじめ、300棟以上の家屋補償を伴った河道拡幅、3橋の架替、排水機場や樋門の改築などを実施。事業費は325億円。
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