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三条市・八幡宮ことしも14日夜から明け方にかけて小正月行事の献灯祭、厳しく冷え込むも穏やかな夜に参拝者でにぎわう (2011.1.15)

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三条市・八幡宮(藤崎重康宮司)では、ことしも14日夜から明け方にかけて小正月行事の献灯祭を行い、厳しい冷え込みのなか大勢の市民が訪れ、ろうそくの火に手を合わせて家内安全や商売繁盛を祈った。

14日夜から三条市・八幡宮で行われた献灯祭

14日夜から三条市・八幡宮で行われた献灯祭

三条市・八幡宮の献灯祭のフォトアルバム

拝殿には、昨年より2本多い34本の奉納された大きなろうそくが並んだ。内訳は重さ約30キロの「8貫目」のろうそくが2本、「5貫目」が30本、「3貫目」が2本の計34本。

午後7時から神事のあと、拝殿の電気を消して点火。まず「三条市長」と大書されたろうそくに国定勇人市長が御神火を点火。続いて、それぞれのろうそくの奉納者が、会社名などの書かれたろうそくに火打ち石を打ってもらって点火した。

皮切りに「三条市長」とあるろうそくに点火する国定市長

皮切りに「三条市長」とあるろうそくに点火する国定市長

拝殿にずらりと並んだ大ろうそく

拝殿にずらりと並んだ大ろうそく

拝殿が新築された翌年、2006年の献灯祭から拝殿の電灯をつけたまま点火していたため、ろうそくの火よりも電灯の方が明るく、ろうそくは足元の台まではっきり見えていたが、ことしは演出も考えて消灯した。

ろうそくの火が増えるたびに薄暗い拝殿はしだいに明るく、オレンジ色に染まった。辺りが薄暗い分、拝殿で手を合わせる参拝者の目はゆらゆらと風に揺れる大きな炎に集中し、古い拝殿の当時を思い出させる厳粛で幻想的な雰囲気の献灯祭の復活だ。

スケートリンクのように地面が凍結した境内

スケートリンクのように地面が凍結した境内

この日は日中の最高気温が−0.3度にとどまる真冬日。神事の始まった午後7時の気温は−1.3度まで冷え込んだ。しかし風はほとんどなく、晴れた空には月がくっきり、たくさんの星がまたたいた。

境内の外まで延びた参拝者の行列

境内の外まで延びた参拝者の行列

神事が始まるのにあわせて一気に参拝者が増えた。拝殿へ上るスロープの前でいったん参拝者を止め、制限入場の形式。参拝者の行列もみるみる延び、境内の外にまで延びた。想像以上の混雑に参拝の市民は「えーっ、うそー!」、「去年より後ろだ」、「こんがんの初めてらね」などと驚いていた。

境内には露店が並び、地面は踏み固められた雪が凍結してぬらぬらと光り、まるでスケートリンクのよう。冷凍庫のようななかで参拝を済ませた参拝客は、たきあげの火でだるまやしめ縄を燃やしたり、当りめを買ってあぶったり。「あったかいね〜」とかじかんだ手や冷たくなった顔を温めていた。

また、八幡宮に続いて境内奥の金山神社でも30分遅れで献灯祭が行われた。こちらは小ぶりのろうそく約80本が並び、同様に点火。参拝者の多くが八幡宮のあとに金山神社も参拝していた。

八幡宮に続いて金山神社を参拝する市民

八幡宮に続いて金山神社を参拝する市民

金山神社にもたくさんのろうそくが並ぶ

金山神社にもたくさんのろうそくが並ぶ

ろうそくの火は、夜明けまで絶やさないよう、氏子らが一睡もせずに火を守る。深夜からは雪が降り始め、日付が変わると雷が鳴り始め、これから16日明け方まで大雪が続く予報。参拝者の多い時間は穏やかな日和で、ことし天気に恵まれた献灯祭となった。