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三条市の小型風力発電装置の試作に協力したいすゞ製作所がプロペラ型自記風向風速計を三条市に寄付 (2011.1.26)
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環境試験機メーカーの(株)いすゞ製作所=三条市荻堀=は25日、今では珍しくなった昔ながらの「プロペラ型自記風向風速計」を三条市に寄付した。
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左からいすゞ製作所の製造課気象担当の西川さん、関川専務、国定三条市長
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午後1時15分に、同社の関川博専務と寄付をする風向風速計を製作した製造課気象担当の西川要さん(63)など4人が市役所を訪れ、国定勇人市長にプロペラ式の風速発信部や記録器、百葉箱などを一式とする「プロペラ型自記風向風速計」約130万円相当の目録を手渡した。
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三条市に寄付されたプロペラ型自記風向風速計
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同社は、三条市の委託事業「次世代産業創造プロジェクト」事業の一環で、「いい湯らてい」に設置された「小型風力発電装置」の試作品の製作に協力。その関係者から、風力などと発電の関係のデータをとりたいという声などを受けて、寄付することにした。
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製作を担当した西川さん
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同社の「プロペラ型自記風向風速計」は、気象庁検定付きのプロフェッショナル仕様。現在、気象観測の計器はデジタル方式が主で、アナログ式のハンドメードの風向風速計は、同社でも注文があれば対応はできるものの、すでに生産はしていない。
製作者は職人技で手作りする西川さん1人で、今回、寄付する風向風速計は、「昔はこんなのを作っていた」というふうに同社に展示しようと思っていたという貴重な1台だ。
関川専務は懇談で、「これが昭和の時代を支えてきた。アナログがいい場合もある。商売ベースでは売れないが、残さなくてはいけないものもある」。
「物は人間の手で作る。手は心で動いている」と言い、人を育てることの大切さを話した。さらに「機械で生産できるものは外国に出て行くが、手で作るものは我々のもとに残る」と言い、まさに職人の手で作っているのが燕三条で、そういう思いを次世代に伝えていかなくてはならないと話した。国定市長は「そういう思いを無にしないよう、設置場所を検討します」と礼を述べた。
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