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小型農業機械のホクエツが8、9日と燕三条地場産業振興センターで同社製品の展示・研修・商談会「2011年きさらぎ市」 (2011.2.8)
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小型農業機械など製造販売の株式会社ホクエツ(浅野智行社長・本社燕市物流センター2)は、8、9の2日間、燕三条地場産業振興センターで同社製品の展示・研修・商談会「2011年きさらぎ市」を開いており、省力化や合理化に貢献するアイデアにあふれた約400アイムを展示し、アピールしている。
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8、9の2日間、燕三条地場産業振興センターで開かれているホクエツ製品の展示・研修・商談会「2011年きさらぎ市」
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農業機械ではトラクター、コンバイン、田植機などを花形とすれば、同社製品はそれらを使った作業と合わせて使われ、サポートする機械が中心。農閑期にあわせて毎年2月にイベントを行って製品をアピールしている。
同社製品の主力は1トン袋にコメを計量して詰めるフレコンスケールだ。下にはかりを置いて袋に詰めてから重さを量るのではなく、袋詰めの前に中空のコメの注ぎ口に取り付けたはかりで先に量るのが、同社の特許。180万円くらいからある。
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量り方が同社特許の触れ紺スケール
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売れ行きを伸ばしているが、発売から4年になる「ハコベルコン」。ベルトコンベアの仕組みで育苗箱を運ぶ機械で、移動させるのが簡単でひとりでも使いやすい工夫が盛り込んである。20数万円からあり、定期的に実演も行って便利さをアピールしている。
「苗シューター」も売れ行き好調。4.5万円から10.5万円くらいで、軽トラックの荷台に設置して、田んぼまでレールを伸ばしてその上を育苗箱を滑らせる。軽トラックから田んぼまで距離があったり段差があったりしても、その間を歩かずに苗箱を移動させることができる。
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「ハコベルコン」を実演してみせる社員
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ほかにもネギの葉切り機「スーパーネッキリー」、5条対応の田植え後の田んぼの除草機「あめんぼ号」、育苗箱洗浄機、肥料混合機「まぜ太くん」、穀物搬送機「モミトップ」、作業所の2階に物を運び上げる「二階リフト」、大きなUFOキャッチャーのようにも見える「玄米キャッチャー」など、ネーミングもユニークでアイデアにあふれる、かゆいところに手の届く製品がいっぱいだ。
こうした農業機械の展示会では国内でも最大規模クラス。同社営業所のある北海道、東北、関東、北陸など県外から来場者が多く、同社製品を農家に販売する農協担当者が、展示会でまとめて同社製品を自分の目で確かめようと毎年約600人が訪れる。
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軽トラックなどから育苗箱を滑らせて運ぶ苗シューター
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見込み客と連れだってマイクロバスを仕立てて訪れる団体来場も目立つ。初日8日の午前は好天にも恵まれて近年にない大入りで、接客の社員は息をつく間もない忙しさだった。農協の職員も「試しにお客さんに使ってもらえれば売りやすいんだけど」と販促用の貸し出しを求めるなど、同社社員と一緒にセールス法も考えていた。
同社は省力化と合理化が同社の開発のキーワード。浅野社長は、「今まで腰が痛かったのが楽になった、2人じゃないとできなかったのが1人でできるようになった」と言われることを喜ぶ。
近年、問題になっている農業従事者の高齢化や後継者不足の救世主ともなるアイテム。これからの農業はそれなりの規模がないと生き残るは難しく、「今後も残ることができる前向きな農家を念頭に商品開発を進めていきたいですね」と浅野社長は話している。
9日は午前9時から午後3時まで開場。だれでも無料で入場できるので、地元の農家の人にも気軽な来場を呼びかけている。
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