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鈴木燕市長が初めての新年度予算案を発表、市税減収を見込むも一般会計で前年度比2.8%増の積極的予算 (2011.2.22)
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鈴木力燕市長は22日、一般会計で前年度比2.8%増の355億9,100万円、特別会計を含めて542億5,226万円となる平成23年度予算案を発表。鈴木市長にとっては昨年4月の市長就任から初めての予算編成で、市税収入の減少を見込む一方、財政調整基金を取り崩すなどして積極的予算とした。
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臨時会見で新年度予算案を発表する鈴木燕市長
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市税収入は96億2,452万円で前年度比2.2%、2億1,278万円減と低く見積もった。一方で新規施策への着手で財政調整基金から4億円を取り崩し、これにより財政調整基金残高の見込額は8億8,926万円となるが、いっそうの行政改革による経費削減、税収の確保、地方交付税額の確定などで一般財源を確保し、23年度末には積み増しを図る予定だ。
「産業の振興」、「未来の燕を担う子どもたちの育成」、「医療・福祉の充実」、「生活環境・取り基盤の整備」、「行財政改革の推進」、「燕はひとつプロジェクト事業」の6つの基本施策を柱に全力で取り組むとし、施策ごとの事業内容と予算を示した。
新庁舎建設事業に8億8,602万円を充てる。平成25年度早期の新庁舎への移転を目指し、新年度から2カ年で建設工事に取り組み、オフィス環境整備業務で内部レイアウトや備品整備など詳細を検討する。
鈴木市長は予算編成の考え方について、市民に「景気も含めて明るい展望がもてないというような閉塞感」があり、「一歩、踏み出すのを早めにしなければならない」。本来なら財政調整基金は10億円くらいに保ちたいが、「かなり取り崩して先にまず明るい展望を見せる」一方、「これは決して無秩序に財政規律を侵してという意味ではなくて当然、並行していろんな見直しを’するということもあわせて見せながら、半歩前に先に出した方がいいという判断」とした。
税収を低く見積もったことについては「直接、いろいろな企業の声を聞きすぎたのかもしれない」、「そこに引っ張られすぎたのかもしれない」としながらも、「結果としてそれがいい方にはずれて税収が伸びるんであれば」その収入を財政調整基金や年度途中で必要な財源に充てることができ、「甘めに見て大変になことになるよりは、厳しめに見ておいた方が結果的にはいろいろな弾力性が出てくる」との考えを示した。
また、東京ヤクルトスワローズとのコラボレーションについて問われて鈴木市長は、まだ検討中のことが多いが、5月28日に行う田んぼアートの田植えの図柄に東京ヤクルトスワローズのキャラクター「つばくろう」を使い、スワローズOBによる野球教室も検討していることを紹介した。
ほかに副市長の定数を1に変更と行政組織の見直しを発表した。副市長の定数は2だが、昨年10月に菊地剛副市長が就任してこれまでやってきたが、財政上の問題もあり、1人で十分と判断して1に変更。
行政組織の見直しは本格的な見直しは平成25年度の移転、開庁後になるが、とりあえず先に修正しようというもの。年度途中で商工観光部を燕庁舎から吉田庁舎に移したのもそうで、今回は企画調整部を企画財政部に変更してより財政を見据えながらスピード感のある施策を実現。さらに収納課と営繕建設課を新設。経営戦略室と企画政策課、財政課の財務係を企画財政課に統合。財政課を管財課とし、商工振興課と新産業推進課を商工振興課に統合する。
そのほか、商工振興課内に観光振興室、管財課内に新庁舎建設室、スポーツ振興課内に高校総体推進係を新設する。
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