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3月13日に古代の水田が見つかった三条市上道下西遺跡の説明会 (2011.2.25)
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新潟県教育委員会は、3月13日午後1時半から三条市栄農村環境改善センターで三条市上道下西(かみみちしたにし)遺跡の説明会を開き、平野部では珍しい古代の水田が見つかった同遺跡の発掘調査の結果を公開する。
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三条市上道下西遺跡で行われた発掘調査で見つかった古代の水田
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三条市の栄スマートインターチェンジ建設を前に昨年8月から12月まで同遺跡の発掘調査が行われ、今は報告書作成作業が行われている。それに伴い、遺跡の内容を公開しようと説明が開かれる。
内容は遺構の写真や出土品の展示や解説。同遺跡は信濃川右岸の沖積地にあり、標高約8メートル。調査区は南東が北西方向に伸びる自然堤防の北東斜面に位置する。調査面積は4,011平方メートルで中世、古代、縄文時代の3時期の遺跡が見つかっている。
中世、古代では数多くの水田遺構が見つかり、一部は検出が珍しい「堀り込み田」と推測され、用水の取り入れが排水までの利水状況がよくわかる。
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三条市上道下西遺跡で行われた発掘調査で見つかった古代の水田
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中世以前の水田調査は、県内で20件ほどと少なく、上道下西遺跡の水田は三条市域で初の本格調査で、この地域のコメ作りとそれに携わった先人の知恵や苦労をうかがえる貴重な資料という。
また、当時のコメ作りは山手で行われることが多く、平野部にあるのは珍しい。一般にコメ作りは弥生時代に始まったとされるが、今回は縄文時代に始まったと可能性を示唆する調査結果でもあった。
さらに古代、中世の水田遺跡がはっきりと確認できるのは県内でこれが2、3例目で、その意味でも貴重な調査結果となった。説明会に関する問い合わせは(財)新潟県埋蔵文化財調査事業団(電話:0250-25-3981)へ。
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