三条市内の9中学校すべては7日、そろって卒業式を行い、合わせて1,005人が9年間の義務教育を終え、それぞれの学びやを巣立った。
第二中学校(五十嵐吉春校長・生徒371人)では、国定勇人市長も出席し、午前9時半から第64回卒業証書授与式を行い、男子76人、女子50人の計126人が卒業した。
在校生や教諭、保護者らの拍手に迎えられて入場した卒業生。担任に名前を呼ばれてステージに登壇し、五十嵐校長が一人ひとりに「おめでとう」と言葉をかけながら卒業証書を手渡した。
五十嵐校長は式辞で、はなむけの言葉として「常に健康な心身を持ち続けてください」として、健康を維持し続けることは親から授かった大切な命に感謝することにもつながると述べた。さらに、「温かな思いやりのある心をもってください」、「謙虚な気持ちで学ぶ心をもってください」と3つの言葉を贈り、「己自身を律して、自分の人生をたくましく、真夏の太陽のようにさんさんと輝かすよう、自ら切りひらいてください」と激励した。
国定市長は祝辞で、昨今の全国的に尊い命が奪われる事件や自らの命を絶つ事件に心を傷め、「他人を思いやることと自分本位にならないことをくれぐれも忘れないで欲しい」と願うとともに、苦楽をわかちあった仲間をこれからも大切にしてほしいと述べた。
国定市長は用意した祝辞を読み終えると、あらためて自分の言葉で話した。「これから先、毎日生活していくときに、ひとつでも好奇心をもって何かを見つけて、その何かに向けてひとつひとつ実践を積み重ねていってください」、「それこそが皆さんが一人前のおとなになっていく証でもあり、それは必ずやご両親、ご家族への恩返しにもつながり、義務教育9年間を育てていただいた学校の先生、地域の人への恩返しになる」と話し、卒業生の門出を祝った。
卒業生の代表が「別れの言葉」として、時々声を震わせながら3年間の思い出をふり返り、感謝のことばなどを述べると、生徒や保護者の中にもハンカチで涙をふく人もいた。
大半の卒業生は2日後の9日に行われる県内公立高校の入学試験に挑み、11日の合格発表を待つ。