三条市は三条市防災総合対策総合アドバイザーの群馬大学大学院・片田敏孝教授の監修により「逃げどきマップ」も収録した新しいハザードマップとなる豪雨災害対応ガイドブックを作成し、4月に市内全国に配布する。
A4判、46ページで3万7,000部を作成し、広報紙とあわせて全戸配布する。ガイドブックは、「気づきマップ」、「逃げどきマップ」、「浸水想定区域図」、「土砂災害危険個所図」を掲載する。
このうち「逃げどきマップ」は、建物の場所や構造によりどのような備えや行動をとるべきかを信濃川、五十嵐川、刈谷田川ごとにそれぞれ決壊した場合を地図で示す。
「逃げどきマップの判定フロー」があり、ここで自宅が「木造」か「鉄骨・鉄筋コンクリート造」か、さらに何階建てかを選択したうえで、地図上の自宅の位置に塗られた色により、浸水前と浸水後にわけて「自宅外避難」か「自宅滞在」のいずれかの行動をとるべきか指針を示している。
国定勇人市長は8日行った会見で、これまでは災害対策基本法に基づいて三条市で避難準備情報や避難指示を発表したときは、速やかに避難所へ避難するよう呼びかけるだけだったが、一昨年の兵庫県佐用町で発生した水害では、避難中の家族が用水路に流されて犠牲になった事例を紹介。
「一概に避難所に避難ということではなく、それぞれのお住まいになられている家屋の形態によってより適切な避難のあり方というのは柔軟に模索していかなければならない」とし、こうしたマップの作成は東海地方で進んでいるが、県内や東日本ではまだほとんど例がないと話していた。