11日午後2時46分ころ発生した東北地方太平洋沖地震により、緊急消防援助隊の出動要請を受けた三条市消防本部では救急部隊と支援部隊各1隊が午後5時、被災地に向けて出発した。
新潟県の一時派遣として要請を受けて出動したのは、救急部隊3人と支援部隊4人の計7人。高規格救急車1台と先に総務省消防庁から大規模災害時用に配備された支援車(支援1型)1台が出動した。
同本部では、地震直後に県から緊急消防援助隊として何隊が出動できるかなどの照会を受けたあと、出動準備を開始。同本部は震度4以上の地震が発生した場合は職員の自動参集を定めており、この日は非番の職員や援助隊要請への対応のため各署所から職員が次々と集合した。
その後、救急隊と支援隊の計2隊が出動要請を受け、午後5時に横山敏一消防長が「安全管理に気をつけて、ひとりでも多くの人を救うように」と話したあと、隊員たちは各車両に乗り込み、サイレンを鳴らして同本部を出発した。
今回出動した新潟県の緊急消防援助隊は、新潟、長岡、三条、村上などの指揮隊2、消火部隊5、救助部隊5、救急部隊5、後方支援部隊4の計21隊で、総勢80人以上。いったん磐越自動車道の上川パーキングエリアに全隊が集結してから被災地の宮城県仙台市に向かう。
緊急消防援助隊は、平成8年の阪神淡路の震災以後の整備で、三条市消防本部では、平成20年6月14日の岩手宮城内陸地震での出動以来2回目。また、全国での緊急援助隊の出動は今回が24件目で、本県には平成16年の7・13水害、中越地震、その後の中越沖地震の3回の活動を受けている。
今回、同本部から出動した支援車は、県全隊の支援を行うもので、大型エアーテント3基、ワンタッチテント1基、寝袋20、簡易トイレをはじめ、投光機、発電機、リヤカーなどを積み、シャワーなども装備している。
また、国定勇人市長はブログ「三条市長日記」を更新、「頑張ってきてください」のタイトルで「派遣職員の皆さん、安全に十分気をつけて、任務を全うしてきてください。」と激励した。