東北地方太平洋沖地震による被災地の救援のため三条市は12日、日本水道協会新潟県支部の要請を受けて給水車1台を仙台市水道局へ向けて派遣する一方、県の要請を受けて市が備蓄する災害救助用毛布1,150枚を供出した。
日本水道協会新潟県支部は、県内の水道局に対して出動を要請。先に新潟市の先遣隊12人が出動しており、三条市も要請を受けて派遣した。
三条市の給水車は2007年に導入したもので、2トンの水を積むことができる。地震での出動は導入直後に中越沖地震以来2回目。4日間をめどに現地で活動する。
この日、給水車は三条市下田地区の水道局の消火栓から水を補給。給水車とともに現地へ向かう水道局職員、坂井重男公務課第二係主任と知野正栄公務課医事係技士の2人は、午後1時半に市役所へ立ち寄り、国定勇人市長の激励を受けた。
国定市長は、過去に例を見ない災害であり、相互扶助の精神で活動するわけだが、「安全第一、体だけは十分、健康で、万が一危ないときは御身大事で自分の命をまずしっかり守ると。そのうえで初めて被災地の皆さんに安全、安心を提供できる」と安全を求めた。
また、仙台は停電が続いていると思われ、被災者はテレビなどの情報がなく、ほとんど被災の情報のない人に接する心得が大事で、「くれぐれもよろしく頑張ってお願いします」と激励。職員2人は「行ってきます」と頭を下げた。
これと時をあわせるように道路はさんで向かいの第二庁舎では、災害救助用毛布のトラックの積み込みを行った。県は各市町村に救援物資などの提供を要請している。三条市は災害救助用毛布の要請を受けて供出することにしたもので、第二庁舎や市の施設に備蓄していた災害救助用毛布1,150枚を集めてトラックに積み込み、県庁へ向かった。
毛布の入った段ボール箱には「新潟市」とあるものもあり、7・13水害のときに救援物資として三条市に送られたものもあるようだ。