燕署(五十嵐喜一署長)は18日、燕市が福島県南相馬市からの団体避難者を受け入れている避難所、燕弥彦消防事務組合防災センターと燕市民体育館の2カ所に移動交番を設置した。
移動交番の設置は県警全体での取り組みではなく、少しでも早く避難者を支援しようと燕署が独自の判断で設置したもの。
テーブルも備えたミニバンの犯罪被害者支援車を移動交番に充てた。避難所2カ所を巡回し、署員4、5人ずつが交替で対応し、安否情報の確認、被災者への声かけと各種相談の受理、震災に便乗した振り込め詐欺や悪徳商法などに対する防犯指導などを行うのが目的だ。
中越地震や中越沖地震でも県警と25都府県警察の女性警察官が「ゆきつばき隊」を編成し、避難所生活を送る被災者を巡回し、要望の相談にのった取り組みが行われた。内容はそれとほぼ同じだが、今回は燕署が独自に対応。燕市から避難者を受け入れるとの連絡があり、少しでも早く避難者を支援しようと、は「わたしの判断でやらせてもらった」と五十嵐署長。
五十嵐署長は避難者にあいさつし、「いろいろとお困りのこともあろうかと思いますし、離ればなれになって、まだ連絡の取れない方もおられるかと思うんです。そういう方の何かパイプ役になれるかと思って」、「安否が確認ができない方がおられれましたら、遠慮なく警察の方にご連絡いただければ、県との橋渡しをしていきたい」と話していた。
同センターの避難者は67人。五十嵐署長のあいさつが終わるとさっそく男性が署員に駆け寄り、親せきの安否確認を求めていた。