新潟大学落語研究部(中島三四郎部長)は、25日午前10時から燕市の第2避難所、市民研修館・武道館で落語を披露し、福島県南相馬市から避難して同所で避難生活を送る人たちに笑いを届けた。
同部の部員20数人のうち、燕市吉田地区の2人を含む4人が参加。亭号は「ゑちご亭」で、順に古典落語を披露した。
避難所では90人近くを受け入れており、会場には20人余りが集まり、震災以前もそれほど接する機会のなかった落語に聴き入り、子どもも話の筋が良く分からなくても、こっけいな所作に笑っていた。
同部の女子部員は今月5日から震災で津波に襲われた岩手県大船渡市に帰省し、ワカメの加工業工場の作業を手伝っているさなかに被災。震災から1週間、安否の確認ができなかったが、本人も家も無事だったが、工場が津波に流された。
それもきっかけになり、自分たちに何かできることはないかと、避難所を回って被災した人たちに笑いで励ますことにした。
21日から三条市、燕市の避難所を回り、第2避難所で5カ所目の訪問。このあとも見附、十日町、津南などの避難所で落語を行う。