燕市は31日午後4時半から燕市吉田産業会館で職員の退任式を行い、長い人で奉職44年になる定年退職の17人を含む退職者24人に鈴木力市長から最後の辞令書を交付した。
「長い間おつかれさまでした」とある看板を掲げた会場に退職者は一足早く集まって集合写真を撮影してから開式。退職者が所属する部署などから約150人が参列し、入場する退職者を大きな拍手で迎えた。
和服の退職者もあり、鈴木市長は一人ひとりに「長い間、お疲れさまでした」とねぎらいの言葉を添えて辞令書を渡した。
鈴木市長はあいさつで、合併前の旧3市町時代からの長い間の尽力に感謝と敬意を表した。市長就任から11カ月の間、指導を受けたことや震災でぎりぎりまで仕事に尽力してもらったことに重ねて感謝した。
「これまで皆さま方か培ってきた築いてこられたご功績をしっかり継承しつつ新たな課題にわたしが先頭になってチャレンジし、そのひとつひとつを解決してまいりたい」、退職後も指導、助言を求め、健康とますます実りある人生をと願った。
課長以上の退職者10人は順にあいさつ。就職した昭和44年ころは「ちまたでは、はしだのりひことシューベルツの『風』や由紀さおりの『夜明けのスキャット』がはやっていたころ」、退職後は「医療費の負担にならないように健康に気をつけたい」というウイットに富んだあいさつに笑いが起こることもあったが、続く後輩からの花束贈呈では目を潤ませたり、きつく抱き合ったりと感情が噴きだし、職場で自分を守ってくれた先輩との別れに懸命に涙をこらえる男性職員もいた。
退職者の退場を後輩職員が通路をつくって見送り、さらに正面玄関でも見送り。女性職員は記念写真を撮り、3巡目成人式とでもいうように華やかでにぎやかな別れになっていた。ただ、今回の異動では東日本大震災のこともあって歓送迎会は自粛方向のようだ。