三条市は31日午前9時から市役所で平成22年度退職者辞令交付式を行い、同日付で退職する職員56人に辞令を交付した。
退職者は、定年42人を含む52人。最も勤続年数が長かったのは、1967年(昭和42)採用の勤続43年9カ月。退職者55人とそれぞれの部署からの職員と合わせて約150人が列席し、国定勇人市長が退職者一人ひとりに「お疲れさまでした」と声をかけて辞令書を手渡し、花束を贈った。
国定市長はあいさつで、今回の大地震について話した。三条市も2004年に7・13水害を経験し、職員から全身全霊を傾けてもらって今の三条市まで回復。「公務員とはなんぞやと」考えさせられるひとこまだった。
東北関東大震災で三条市は被災しなかったが、できる限りのことをやりぬこうと対応している。そのため、退職者には退職辞令までのラスト1週間をスムーズにゆるやかに次に踏み出す心の準備を与えることが最後の責務と思っていたが、今回はそうした余裕を与えられず、最後まで職責を全うしてもらうことは心苦しいと述べた。
しかし、「わたくしども後輩職員一同は、最後の最後まで全身全霊を傾けて被災者のため、日本全体のために三条市という立場でしっかりと職責を全うされたと肝に銘じながら、皆さま方のいろいろなご意思を引き継ぎ、三条市の発展のために引き続き取り組んでいきたい」と決意を新たにし、目をうるませて第二、第三の人生のリスタートを華々しく切っていただきたいと退職者と市の発展を願った。
退職者を代表して、高柳長一郎福祉保健部長が謝辞。勤続41年で、これまでのことが走馬燈のようと振り返り、とくに思い出すのが、旧栄町職員時代の7・13水害や10月の中越地震からの復興をしながらの合併。理事者とともに復興と合併に取り組み、この合併が新しい三条市の礎となって後世にその名が刻まれため、皆さんもそれに向かって頑張ってほしいと後輩に託した。
さらに、「幾多の難題、課題が山積しているが、オール三条、バージョンアップしていただいて、よりよい安全で安心なまち三条を築いていってほしい」と求めた。また、自身も家族に支えられてここまでこられたと述べ、健康第一に、ますますの市政発展を願った。
閉式後は、集まった職員の盛大な拍手に送られて退場。このあと、記念撮影や各課へのあいさつなどをすませ、午前11時半から理事者や関係部長と会食をして退庁した。