燕市吉田大保町、フード&バー「noanoa(ノアノア)」(石橋勝行店主)は3日、燕市の第1避難所、燕・弥彦消防本部の防災センターへ福島県南相馬市から避難している子どもたち7人を同店へ招待し、料理をふるまい、ノンアルコールのカクテル教室も楽しんでもらった。
市職員の送迎で7歳から16歳まで、男4、女3の7人が参加。夕食としてシーザーサラダからサーモンの生クリームスパ、ピザ、デザートアイス、さらに弥彦村矢作、菓子司「パレドール渡辺」提供のクッキーまでつき、フルコースのような豪華メニューだ。
ふだんはおとなのおしゃれな空間で味わう料理に子どもたちは大はしゃぎ。口は話すか食べるかで休むことがなく、避難所ではあまり味わえないイタリアンな味に「うまっ!」と大感激。ピザの最後の一切れはじゃんけんで誰が食べるかを決める盛り上がりだった。
カクテル教室は、パッションフルーツやオレンジを自分で切ってしぼり、炭酸やフルーツジュースとカクテルにして味わった。石橋店主の手ほどきでシェーカーをふるのにも挑戦。割合を調整してさまざまな味のカクテルジュースを作っては試飲するおもしろさに夢中だった。
ジュースをこぼしてみんなでテーブルの下にもぐってふいたり、乳歯が抜けそうだとトイレに駆け込んだり、しっちゃかめっちゃかだったが、「また来るね!」とご機嫌。三条市下須頃、自遊空間燕三条店として氏田茂店長から清涼飲料水30本とクッキー10袋、漫画本などもプレゼントした。
同店はオープンから7年半になる。地元の大勢の被災者が避難していることから「何かできることはないかと考え」、「自粛ムードも強く、空気的に明るいものを」と、子どもたちの招待を企画。「ほかの人も同じようなことをやってもらえれば」と誘い水になることを期待していた。