東日本大震災の被災地で県がピンポイントで大勢の被災者を受け入れている福島県南相馬市の桜井勝延市長が7日、3月24日以来2週間ぶりにYouTubeに2回目の動画メッセージをアップロードした。
9分13秒の動画で、桜井市長が語りかける。桜井市長は前回、初めて動画をアップロードしたときから2週間たち、市内のようすが大きく変わり、「南相馬市が置かれている現況を報告したい」と始める。
人の往来が非常に多くなり、何としても復興したいと多くの事業者が事業を再開。電気、ガス、水道が復旧、外来だけだが病院も稼働し始めた。
佐藤雄平福島県知事には、屋内待避の問題を再検討してほしいと要望。「往来が活発化していることに対する客観的な評価と事業者に対する支援をお願いしたいと同時に子どもたちの安全をしっかり守って就学の機会を補償」してほしいと求めている。
市外へ避難している市民には、「非常に窮屈な思いで避難されていることに対しては心からお見舞いを申し上げますととともにおわびを申し上げたいと思います」。まだ4万人弱が市外に避難しているが、「皆さんの心のいたみをしっかりと受け止めながらも皆さんの生活と命を最優先することからお願いしてきた措置」と理解を求める。
福島第1原発の事故は、収束する正確な情報、見通しがなく、国や東電に全力を挙げた取り組みを求め、市としても「一時帰宅等の支援も今後、行ってまいりたい」、「生活資金も早く調達できるような措置をとりたい」。市役所は、被災者証明書の発行も行っているが、窓口はいっぱいになっている。
南相馬市の在宅者も全面的に支援しているが、原発が収束しないなか安全宣言を出すまでには至っていない。
新潟県庁に職員5人を派遣し、さらに5日から順に職員を避難地へ派遣して、南相馬市の今の情報と避難先の市民がかかえる不安に対する情報を集約している。
最後に「南相馬市あげて今の窮状を脱すべく全力で取り組んでおりますので、今後ともご理解をいただきながら、一緒に再度、南相馬市の再興のために努力してまいりましょう」と締めくくっている。