三条市石上2、「大衆食堂 正広」(阿部圭作店主)は11日昼、地震や原発で三条市に避難している人たち100人余りを店に招待し、名物「三条カレーラーメン」と炊きたてのご飯を味わってもらった。
避難所の関係者から同店へ炊き出しの協力の話があったが、避難所へ出向くよりも店内でゆったりとくつろいで味わってもらおうと、来店してもらった。この日は、阿部さんのほか、阿部さんの母と同店従業員、三条飲食店組合ラーメン部会から原屋の原雄三店主と龍昇園の刈谷栄二店主も手伝いに訪れ、腕を振るった。
同店から直線で数百メートルと近い体育文化センターの避難所の人たちが50人ずつ、2回に分かれて計100人余りが歩いて来店。三条飲食店組合ラーメン部会から「お食事処 はらや」の原雄三店主と「龍昇園」の刈谷栄二店主も手伝って腕をふるい、カレーラーメンとほかほかのコシヒカリのご飯をごちそうした。
ほとんど人がカレーラーメンを食べたのは初めて。「おいしかった」、「あったまるねえ」と好評で、店主らから「麺を食べ終わったら、スープにご飯を入れるとおいしいよ」のアドバイスでご飯も完食した。
福島県南相馬市の佐藤香子さん(33)は、「スープまで全部飲み干しました」と初めてのカレーラーメンをぺろりと食べ、「あったかいご飯を茶わんで食べたのも久しぶり」とにこにこ。店を出た人たちは申し合わせたように「いや〜、満腹!」とご機嫌だった。