20日、三条中央ライオンズクラブ、三条市歯科医師会、三条宝生会のそれぞれが、避難所を開設している三条市への寄付や、三条市を通じて被災地への義援金をと三条市に届けた。
それぞれ代表者らが市役所を訪れ、国定勇人市長に市への寄付や義援金などの善意を手渡した。午前中に訪れた三条宝生会は18万1,700円を三条市に、午後からの三条中央ライオンズクラブは104万1,543円を三条市に、三条市歯科医師会は日本赤十字社に義援金20万円と新潟県歯科医師連盟三条支部として10万円を三条市に「御見舞」として寄付した。
三条中央ライオンズクラブは、石崎勝海会長、阿部久幹事、斉藤八重子会計の3人が市役所を訪れた。ことし予定していた創設45周年の記念式典を震災のため中止し、その拠出金と会員78人からの志を合わせた102万6,000円に、同クラブで預かった1万5,543円の合わせて1,041,543円を三条市で役立てて欲しいと寄付した。
ライオンズクラブとしても県内約2500人の会員で7,500万円の義援金を被災した県に贈っていること、同クラブの国際的な動きとして、今回の災害で当初の1億円に3億円が追加され計4億円の支援が贈られていることなども紹介した。
また、このほかに45周年記念事業のひとつとして、三条市総合運動公園内のトリムの森入口前に記念樹としてシダレザクラ1本を植え、その目録も持参した。
三条市歯科医師会は、相場剛会長と近藤鉄也副会長の2人が市役所を訪れた。同歯科医師会では、毎年6月の「歯の衛生週間」にあわせて市民を対象にイベントを行っている。
その会場に利用している三条市総合福祉センターが現在、避難所になっている。そこで同医師会はことし、会場を移すべきか、あるいは避難している人たちを対象に無料歯科検診などを行うかなどを検討しており、国定市長の考えを聞くと国定市長は、避難している人を対象にした実施を期待した。
また、相場会長は開設間もないころの避難所に歯ブラシや入れ歯ケースを届けた。阪神淡路大震災で亡くなった人の多くに口腔(こうくう)衛生状態が悪くなり、食べ物が肺に入って「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」を起こしたことなども紹介。三条市は被災地ではないのでそこまで切迫していないが、口腔ケアで必要なものがあれば、できる範囲で協力したいと話した。
国定市長は寄付に訪れる人たちが、被災地と三条市に避難している人たちのためにと両方のことを考えてくれたり、避難所の生活への配慮や提案をしてくれたりすることなど、「皆さまの心遣いのお気持ちに感謝です。ありがたい」と話し、それぞれに礼を述べていた。