燕市夏まつり連絡協議会は12日、吉田産業会館で開いた第1回会議で、各地区の夏まつりは実施するが、ことしは統一事業の燕大花火大会は実施しないことを決めた。
同会は、鈴木市長を会長に、飛燕夏まつり協賛会、吉田夏まつり協賛会、分水夏まつり協賛会の3地区の協賛会会長など14人が会員。会議では、燕大花火大会、広告料、夏まつりのポスターについてなどを協議した。
合併後の新市誕生から行われている大花火大会の中止は、2009年にリーマンショックの影響で中止して以来2年ぶり2回目。
昨年も寄付金(広告料)を集めることが厳しかったのに加え、引続き景気が悪く、東北大震災の義援金として企業も個人も支出が大きいことなどから、夏まつりへの寄付金がこれまでのように集まらないのではといったことが主な理由。
昨年度の決算では、収入は合計5,205万0,714円で内訳は、市補助金が1300万円、前年に花火大会の実施がなかったことから例年より多額だった繰越金が1,281万2,409円、広告料(企業や市民からの寄付金)が2,623万3,877円、雑入が4,428円。
支出は4,835万1,619円で、ほとんどが花火大会費用の設営費で1,790万3,926円。3地区の協賛会への繰り出し金2,837万2,304円で、内訳は飛燕夏まつり1,450万円、吉田まつり910万5,304円、分水まつり476万7,000円。総務費155万7,646円など。
支出の繰り出し金の各地区の事業費の面からの見直しも検討され、この会議以前に各地区の夏まつり行事の見直しも求めていたが、この時点では3地区とも具体的な削減は示されなかった。
協議会副会長の田中公一分水観光協会会長は、「近隣市町村は(花火を)あげるのに、燕だけあげないのは、しょぼくれているような気がする。市長自ら頑張ってくれと声をかけて(広告料を)集められないか、それでもだめならしょうがないが」とする意見もあった。
各地区の委員がそれぞれの意見を述べ、最終的には、会長の鈴木市長が「この場の雰囲気を踏まえて」として、「ことしは花火大会については、やらない」と決定した。
花火大会は行わないが、3地区の行事は行うため、広告料の募集は例年通りに行う。事務局の示した統一会計の今年度の予算案は「花火なし(1割保留)」の案を示し、収入では「広告料」1,400万円とし、支出の繰り出し金を前年度決算より1割減額の1割保留で計2,553万5,074円とし、飛燕夏まつり1,305万円、吉田まつり819万4,774円、分水まつり429万0,300円とした。
鈴木市長は、「やる限りにおいては、盛り上がるまつりをしたい」と話し、被災地に向けてエールを送り、燕市に避難している人から元気になってもらえるように「エネルギッシュなまつりにしたい」と締めくくり、会員と今後、広告料を依頼する企業や市民の多くの協力も願った。各地区の夏まつりの日程は、第40回飛燕夏まつりと第40回分水夏まつりが7月16、17日、第54回吉田まつりが7月22、23日。