県央地域では例年より遅れて今がフジの花の見ごろ。今週末にかけてフジの名木は見物客でにぎわいそうだが、自然に自生するフジもそれに負けず劣らず見事な花を咲かせている。
五月晴れが広がった18日、三条市下田地区・福岡の集落の五十嵐川をはさんだ対岸の緑の中に、紫色の粉をまぶしたように見える部分がある。それがフジの花だ。
木にからみつくようにつるを伸ばし、そこから花房を垂らす。花が咲いていないときは、そこにフジがあることを対岸から確認できず、花の時期だけその存在を主張する。
花はひとつのエリアにかたまっているので、どんどん勢力を拡大しているようだ。撮った写真を見ると、背の低い草むらを撮ったようにも見え、植物のフラクタル(自己相似)性も感じられる。
下田地区では、ほかにも春から初夏にかけての花が盛り。トレッキングに打ってつけのシーズンの到来だ。