民間検査・研究機関の(社)県央研究所=三条市吉田・高野貞子理事長=と特定非営利法人ごはん科学研究所は21日、研究用に栽培するイネを植える「平成23年度もう一つの小さな田植え」を行い、ことしも地域の子どもたちなどに昔ながらの手植えを体験してもらった。
コメの研究事業の一環で、田んぼの生物や泥の感触を通して子どもたちから社会の文化や自然環境を理解し、主食とは何かを見つめ直してもらおうと8年前から行っている。春に田植え、秋に稲刈りを行い、地域の小学生親子など一般からも募集、参加してもらっている。
今回は、市内の小学校の運動会と重なったため地元の小学生の参加は少なかったものの一般は子ども10人と保護者や地域の人など合わせて25人、高野理事長はじめ同研究所関係者など30人ほどが参加した。
田植えは、三条市吉田地内の田んぼで行い、昔ながらの手植え。倒れにくいコシヒカリを作るための薬の実験を行うコシヒカリをメーンに、古代米の「越前」、「カンニホ」を植えてもらった。
曇り空ながら田植えを始めた午前10時には、気温22.1度で蒸し暑く、参加者は手や足など泥だらけにして苗を植え、額に汗を光らせて田植えに励んだ。
新潟市南区の小学6年生の山川千夏さんは、「足が抜けなかったりして動きにくかった」と、裸足で入った泥の感触を楽しみ、「おいしいお米になって欲しい」と話していた。
今回は、希望者に稲の1株オーナーを実施。1本の苗を植えてもらい、その1本の苗の成長を見守ってもらいながら、秋に収穫してもらう。