三条信用金庫は、28日午後1時半からハミングプラザVIP三条で、さんしん創立110周年記念講演会を開き、小惑星探査機「はやぶさ」を支えたNECチーム「はやぶさ」メンバーの小笠原雅弘さんを講師に『もう一度、エンジンに灯をともそう〜「はやぶさ」が教えてくれたこと〜』のテーマで聴くので、広く一般の聴講を呼びかけている。
これまで片道旅行だった宇宙から天体表面からサンプルを地球に持ち帰るという偉業を達成した「はやぶさ」。そのトータルシステムの開発や製造、運用などにかかわったNECチーム「はやぶさ」のメンバーの小笠原さんは、日本電気航空宇宙システム株式会社(NEC航空宇宙システム)のシニアエキスパート。
1982年に同社に入社、85年ハレー彗星探査機「さきがけ」、「すいせい」で初めて太陽周回軌道へ探査機を送る。90年に技術試験衛星「ひてん」により月を使ったスイングバイ技術修得、その後の惑星探査機の軌道制御の基をつくる。
2000年代に入り、小惑星探査機「はやぶさ」、月周回観測衛星「かぐや」姿勢軌道制御系開発を部門長として統括、月惑星探査を索引する。2009年4月より現職に就く。
同金庫では、文化的・社会的貢献活動の一環で毎年、「さんしん講演会」を開いている。今回は、同金庫創立110周年を迎える節目の年でもあり、地域経営者や一般のみならず、地元の小中高校生からも課外授業として参加してもらうことにしている。
また、はやぶさの旅をリアルなCGで再現した映画『はやぶさ HAYABUSA BACK TO THE EARTH』は先にワーナー・マイカル・シネマズ全劇場で上映され、秋にはハリウッド版
『はやぶさ/HAYABUSA』が公開予定。NASAをしのぐ偉業を成し遂げた「はやぶさ」を支え続けたのは下町の熟練技術者をはじめとした「中小企業の技術力」であったことはあまり知られておらず、「ものづくり町」の県央地域に勇気と感動を与えてくれる講演会になるはずで、ものづくりに挑む人たちにも広く聴講を呼びかけている。
定員600人、入場は無料だが、入場整理券が必要で同金庫27の本支店窓口で配布している。児童生徒向けの課外授業として、クラス単位での聴講を希望する学校関係者にも対応しており、同金庫営業推進部(電話:0256-34-3136)で問い合わせなどを受けている。