夏の電力不足による大規模停電を回避しようと新潟県三条地域振興局(岡田伸夫局長)は9日、同局の南側に「緑のカーテン」となるネットを設置してゴーヤの苗を植えた。
県の「ピークカット15%大作戦」の一環で、県内12の振興局は空調や照明の節電対策のほか、それぞれのアイデアで節電対策を行っており、「緑のカーテン」は12の局すべてが設置している。
三条地域振興局でもゴーヤを使った「緑のカーテン」を建物南側に設置。午前10時から岡田局長はじめ職員30人ほどで、ネットを設置し、ゴーヤの苗40本近くを植えた。
3階から垂らしたネットは、高さ10m、幅13メートルのビッグサイズ。ホームセンターで幅1.8m、長さ10mのネット7枚を購入し、職員が網を編んだりして1枚に仕上げた。
同振興局が「緑のカーテン」を設置したのは初めてだが、昨年設置したほかの県の施設によると設置した室内は、設置していない室内より気温が3度ほど低く、外壁の温度も8度ほど下がったという。
同振興局の夏場の設定気温は28度で、今夏は2系統ある空調を1系統しか作動させないことにしている。東北電力管内の電気の使用状況にも注意し節電を実施し、さらに電力がひっ迫し、「ひっ迫警報」が発令されれば空調は切り、全館消灯することになっている。
県央地域は産業の町であり、大規模停電は避けなくてはならないとし、「できることがあれば、知恵をしぼり、ピークカットに取り組みたい」としている。