県内のコンビニ店で強盗事件が多発していることから、燕署とセブン-イレブン・ジャパンは20日、合同でコンビニ店を対象とした強盗の対処訓練を行った。
訓練は、深夜午前3時に燕市吉田法花堂、セブン-イレブン下越吉田法花堂店で強盗事件が発生したと想定。燕署とセブン-イレブン・ジャパンの鈴木司燕三条地区ディスクトリクトマネジャーが参加、さらに燕地区内の各社コンビニ店の店舗防犯責任者も見学に参加した。
刃物を持った犯人が店員をおどし、現金3万円を奪って逃走。店員が110番通報し、犯人はパチンコ店駐車場にとめた車のなかで店員が投げたカラーボールで汚れた服を着替ているところを手配を受けたパトカーが職務質問し、店員が面通しをして犯人と確認、緊急逮捕した。
店内へ入って怒鳴り声をあげて刃物を突きつける犯人役の迫真の演技に、訓練とわかっていても緊張は高かかった。一瞬のできごとでもあり、警察官から犯人の特徴を聞かれても直前のことなのに記憶があやふやになっていた。
燕署の五十嵐喜一署長があいさつで「訓練以上のことはまず、現場で本当に起きた場合、できないのが現状」の言葉を身をもって実感。五十嵐署長自身も実際に犯人がかぶっていた白いフルフェースのヘルメットを被害者が黒と間違えていた例を紹介した。
県内では6月に入ってコンビニ店を対象にした強盗事件が連続発生し、ことしに入ってすでに7件にのぼっている。前年同期は0件。新潟東区と柏崎市で発生した事件はまだ犯人が検挙されていない。
9日開かれた県のコンビニ防犯協議会でも7月中に各社1店舗以上の強盗の対処訓練を行うことに。今回はその訓練とは別だが、コンビニ店の強盗は模倣性が強いことなどもあり、燕署と燕地区のコンビニ店が合同で強盗対処訓練を行った。
また、講評ではなるべくレジ内に多額の現金を置かないようにし、コンビニ強盗は割に合わないと周知することも呼びかけていた。