道の駅国上の「ふれあいパーク久賀美」で25日夜、第9回親子ホタル観賞会が開かれ、親子など20人余りが参加して暗闇のなかを乱舞するホタルにうっとりと見入った。
新潟県ホタル保護指導員の和田勇さん(83)=燕市大川津=の協力で地元長辰地区の有志でつくる長辰地区を守る会が「ふれあいパーク久賀美」裏手の国上山ふもとで、ホタルのえさになるカワニナを生息せたり、ふ化したホタルを放ったりと、ホタルの再生に取り組み、毎年、ホタル観賞会を開いている。
今回もまず参加者から隣りの売店で冷たい天ぷらぶっかけうどんを味わってもらってから、和田さんを講師に講話とビデオでホタルの生態などを学んだあと、日がとっぷりと暮れた午後8時からホタルを観賞した。
ホタルが生息するのは、同所裏手の200メートルほど歩いたところ。生息地へ向かう道は街灯がないので、道の両側にペットボトルを利用したあかりを並べた。
そこを歩いているときから、ぽつぽつホタルを見かけ、さっそく両手でつかまえて手を開いて観察する人も。生息地は山の水が流れてくる沢で、探すまでもなく、ざっと2、30匹のホタルが舞いながら光を点滅させ、真っ暗になった林をバックに緑色がかった光跡を描いた。
「すげーっ!」と子どもたちは想像以上のホタルの数に驚いた。年配の人には子どものころに見た懐かしい風景だ。今、飛んでいるのはほとんどがゲンジボタルで、ヘイケボタルはこれから。和田さんの話では、この夜は半袖で寒く、気温が低かったのでまだ少ない方で、気温が上がればこの2倍の数のホタルの飛翔が見られるとのこと。
7月初旬までは十分にホタル観賞が楽しむことができ、来年は新たに生息地を増やしたいと話していた。