五十嵐川漁業協同組合と関係機関などを委員とする五十嵐川鮭有効利用調査委員会が29日、発足した。事業の目玉は全国の釣り愛好家に呼び掛けて行う三条市の中心市街地を流れる五十嵐川でのサケ釣りで今秋、スタートする。一般の人がサケ釣りができるのは県内2カ所目。
2004年の7・13水害からまもなく7年。災害復旧工事も終わり、あらためて五十嵐川を見直す機運も芽生えるなか、遡上するサケの有効利用で元気になった五十嵐川を全国にPRし、市民から関心をもってもらって河川環境を守るきっかけになればと、09年から同委員会の設立準備を進めてきた。
午後1時半から三条市・公楽で設立総会を開いた。委員となった五十嵐川漁協、三条市、三条観光協会、三条ホテル旅館組合、三条リバティライオンズクラブ、五十嵐川を愛する会、五十嵐川を復活させる会からの16人と国定勇人市長はじめ来賓3人の19人が出席。規約や平成23年度の事業計画、予算を決め、会長には五十嵐川漁協の山井正直組合長を決めた。
事業のメーンは、五十嵐川を遡上するサケ「シロザケ」を調査員として釣ることができる釣獲調査。10月29日から12月11日までの火曜日を除く38日間、渡瀬橋ー新大橋間約3.7キロで行う。
募集人員は延べで平日330人、土、日曜と祝日が320人の計650人。1日平均約17人となる。募集期間は8月10日から9月30日までだが、各日先着順で決定。釣獲料金は1日券5,000円。1人がオス3尾まで持ち帰りできるが、メスは指定の生け網に入れる。
資源保護のため河川でのサケ漁には県知事の許可が必要で、一般の人がサケを釣ることは非常に難しい。釣獲調査として一般も参加できるのは、県内では荒川に続いて2カ所目。体長50センチから70センチにもなる大物のサケをがかかったときのダイナミックな手ごたえが人気で、荒川では毎年1,500人から2,000人の申し込みがあるという。
8月10日からの申し込み受付や詳しい内容は今後、制作する同委員会のホームページに掲載する。問い合わせは、五十嵐川漁協(電話:0256-38-4067)へ。また、同委員会では、今秋「サケまつり」も開く計画だ。