公益財団法人内田エネルギー科学振興財団=理事長・内田力(株)コロナ社長=は1日、三条市東新保、(株)コロナ本社で平成23年度各種助成金交付式を開き、県内の大学、団体、個人127件に総額3,950万円の助成金を交付した。
同財団は平成6年に発足し、新潟県の工業、産業の振興に寄与しようと助成事業を続けて、今回で18回を数えた。
「試験研究費」、「試験研究機関の設置費等」、「科学技術知識普及事業」の3分野と、これまで「その他」としていた今年度新設の「地域活性化・地域再生化事業」、「生活弱者支援事業」を合わせた5分野に186件、要望総額1億1,691万円の応募があった。選考委員会で審査し、新規15団体への助成を含む127件、3,950万円の助成を決めた。
交付式には助成対象127件のうち78件の対象者が出席。内田理事長は一人ひとりに助成金交付認定書を手渡し、「当財団の助成が、産業の活性化や暮らしに役立つ研究に生かされ、また、青少年を対象とした公開講座や各種実験教室が科学技術への関心に結びつくことを願う」とあいさつした。
さらに、あいさつの中で助成内容の一部を紹介。「物づくりに欠かせない理科に興味を持つ生徒が減少すると、製造業に優秀な人材が集まらなくなることに危機感を抱き、若者の理科離れに歯止めをかけようと、NPO法人や学校、教育委員会等による実験教室、公開講座、参加型のイベントが数多く実施されている」と述べ、新潟大学工学部の「エネルギー変換技術の体験型教材を用いたエネルギーに関する学習講座」、長岡技術科学大学の「小中学生のためのサイエンス教室」などを紹介した。