三条市は2日、三条市総合福祉センターで「“浜通り×さんじょう”交流イベント」を開き、三条市などに避難している福島県浜通り地方の人たちと三条市民とで会場はにぎわい、「アイスまんじゅう」早食い大会三条版などさまざまな交流イベントを楽しんだ。
東日本大震災で南相馬市民をはじめ「浜通り」と呼ばれる福島県沿岸部から大勢の人たちが三条市に避難しており、避難生活を送る人たちと三条市民とが、「食」を通じて交流してもらえればと開催。
午前10時半のオープニングから、おおぜいの人が会場を訪れ、それぞれの地域の食べ物を味わいながら、イベントを楽しんだ。
福島県の食では、浪江町のご当地グルメ「なみえ焼そば」をはじめ、蒲鉾、ピーチワイン、天ぷらまんじゅう、豆腐味噌漬け、キュウリの漬物、南相馬市のメーカーが作るアイスクリーム「アイスまんじゅう」などが並び、三条の食は「カレーラーメン」をはじめ、三条産の野菜やパンなどを販売した。
さらに、南相馬市の今野畜産の好意で、提供を受けたメンチカツや兵庫県豊岡市から贈られた但馬牛と野菜のバーベキューの無料配布もあり、来場者には会場で揚げたて、焼きたてのあつあつを味わってもらった。
一番人気は「なみえ焼きそば」で、昼過ぎまで長い行列ができていた。二本松に移り営業を続ける地元公認の「めんの旭屋」から仕入れたという太麺とバラ肉、もやしをラードでいためたソース味の本場の味を、浪江町から柏崎市に避難している大島直也さん(39)らが、暑さのなか手を休めることなく鉄板に向かって調理した。
三条市に避難している浪江町の人からは「懐かしくてうれしい」、「まさかここで食べられるとは」の声も。三条の人は「一度、食べてみたいと思ってきました」と焼きそばを目当てに来場したと話す人もいた。
南相馬市・松永乳業の「アイスまんじゅう」の早食い大会を前に販売した同アイス50個は、あっとうまに売り切れた。南相馬市の80歳代の女性は、「夏はいっつも食べてた」と地元の味と喜んでいた。
このほか、三条市民と避難している人たちが、それぞれのサークル活動などを紹介するなど交流を深めていた。