昨年12月に死去した本県を代表するアマチュア写真家だった捧武(ささげ・たけし)さんが燕市内の写真仲間6人でつくった写真グループ、PHOTO風音(ふぉと・かのん)は7月2、3の2日間、燕市文化会館で初めて捧さん不在のグループ展、第14回PHOTO風音写真展「捧武を偲ぶ」を開き、捧さんの作品を中心に展示し、会員と来場者で追悼した。
捧さんの作品16点、ほかの会員5人がひとり2、3点の合わせて30点を展示した。捧さんの作品は県展や新潟二科で入選、入賞した作品が中心で、カラー3点のほかは全倍を含むモノクロ写真を展示した。
捧さんの作品は、あまり展示したことない作品が目立った。捧さんといえば昭和30年代に県内各地で風俗をとらえたモノクロ写真のイメージが強いが、カラー写真はもちろん、佐渡に取材した写真や風景をデザイン的にとらえた作品もあり、捧さんの作風の幅の広さを作品から知ることができた。
PHOTO風音は捧さんが燕市内の写真仲間と6人で1999年に発足。捧さん亡きあともグループ展は続けるが、グループ展での捧さんの作品展示はひとまず今回を最後と区切りをつけた。
会場での会員の記念写真に、捧さんは遺影で並んだ。来場者は前回をやや下回ったようだが、会場のにぎやかさはこれまでと大差なかった。写真を前に会員と来場者で捧さんの人柄や捧さんとの撮影の思い出を語り、それがいちばんの捧さんのへ弔いとなっていた。