ツイッターで寄せられた七夕の願いごとを短冊に代書してJR燕三条駅・燕三条エフエム放送前に設置した七夕飾りに下げている燕市・分水おいらん道中のマスコットキャラクター「きららん」。全国のゆるキャラや鈴木力燕市長からも願いごとが寄せられたが、七夕前日の6日、ついに現代短歌界のビッグネーム、歌人の枡野浩一さんからの願いごとが届き、きららんにとってこれ以上ない「七夕イブ」のプレゼントになった。
「きららん」の公式アカウントに「@kiraran_tsubame」に枡野さんのアカウント「@toiimasunomo」から届いた願いごとこれだ。
@toiimasunomo
ドラえもんにもおしえない 本当の願いがいつか叶いますように
枡野ファンなら、この願いとは、いつもの“アレ”のことかと推測するが、しっかり短歌で届いた。
「きららん」はことし4月13日にツイッターデビュー。「きららん」の中の人の女性職員は、歌人の枡野浩一さんや穂村弘さんの影響で今春、短歌に目覚めたところだった。その感性を生かしてツイッターで短歌をつぶやき、ときには返歌も送って人気を集めた。6日までにフォロワーは1,500人に迫り、ツイッター界のゆるキャラとして足場を固めつつある。
以前も枡野さんにあてて著書の感想をツイートしたことがあるが、ハッシュタグを入れ忘れるという痛恨のミスもあり、枡野さんからの反応はなかった。今回の七夕企画でもツイッターから枡野さんにも願いごとを頼もうと思いながら、考えあぐねているうちにいたずらに時が過ぎ、気がつけば七夕前日。きょうがタイムリミットと、枡野さんあてに「@toiimasunomo」でツイッターをとばした。
6日は歌人俵万智さんの第1歌集のタイトルと同じ「サラダ記念日」とされていることもあり、きららんのタイムラインには短歌関連のツイートが多く流れ、枡野さんのツイートも増えてツイッター上にいるらしいことが、きららんの背中を押した。そのツイートがこれだ。
@kiraran_tsubame
@toiimasunomo 枡野さん、はじめまして。新潟県燕市の「分水おいらん道中PR隊」きららんと申します(癶Д癶)突然ですが、ただいまtwitterで七夕短歌を募集していますの。枡野さんのお願い事、わたくしに教えてはくれませんか?もしお返事いただけましたら、天にも上りますの♪
吉報は早かった。なんとそれから1時間足らずで枡野さんから届いたリプライが、上の「どらえもんにも…」のツイートだ。きららんもびっくりだったが、そこはきららんもツイッター歌人の端くれだ。
@kiraran_tsubame
あせったら ダメだったらダメ 心臓が バクバクしても なにくわぬ顔 (きららん♪)七夕イヴにお願いが叶うなんて! #kiratan
と、見事に返歌で応酬…したかに思われたが、「@toiimasunomo」を忘れている。これでは枡野さんに読んでもらえないかもしれない。あらためて感謝のツイートだ。
@kiraran_tsubame
モーターが バクバクいって 壊れそう 浮足だって ドラちゃんみたい (きららん♪)枡野さん、ありがとう存じます(癶Д癶) ー略 ー
すると再び枡野さんからリプライが。
@toiimasunomo
どうぞ。ぜひ写真を撮って見せてください。
しっかり枡野さんに届いている。あこがれの枡野さんからのリプライに「きょうサラダ記念日だけど、わたしには枡野記念日ですわ」と興奮冷めやらないきららん。七夕を待たずに願いごとのひとつがかなったわけだが、「今度は燕市へ来て…」と次なる願いごとに妄想を膨らませながら、足取りも軽く枡野さんの短冊を飾りに燕三条エフエム放送へ向かった。