建築金具、大工道具などを取り扱い、福島の浜通り地域に得意先のある(株)ナガオカ.リコー=長岡信治社長・三条市東裏館2=は13日、ゴルフコンペのチャリティーなどで受けた善意10万円を東日本大震災で三条市に避難している人たちのために役立ててほしいと三条市に寄付した。
午前9時に、同社の長岡社長とチャリティゴルフコンペ幹事で営業の小田龍雄さんの2人が市役所を訪れ、ゴルフコンペのチャリティーに寄せられた6万3,510円に同社からの寄付を加えたちょうど10万円を国定市長に手渡した。
同社は毎年、仕入れ先メーカーや顧客、同社社員などの参加するゴルフコンペを開いており、ことしも6月18日に三条市内のゴルフ場で開き、32人が参加した。今回はチャリティーゴルフコンペとし、参加者全員から1打10円を寄付に充てるチャリティーに協力してもらい、6万3,510円が集まった。
同社の取引先はほとんどが県外にあり、福島県の顧客も多い。長岡社長の父が新潟と福島を結ぶ国道49号付近で顧客を新規開拓したので、福島第一原発の事故の影響で三条市に避難している南相馬市をはじめ浜通り地域とも縁が深く、原発から20キロ圏内で9件、30キロ圏内では14件の顧客があった。
さらに、長岡社長が浜通りを担当していたころに結婚したことから、「浪江町のお客さんも、結婚式に出てもらった」と言い、「他人事でない」、「これまでにお世話になった恩返し」と話した。
また、茨城県に出張に行った時の話として、今回の震災の被害については、比較的東北のことばかりが取り上げられているが、茨城県や千葉県での被害も大きく、茨城の取引先が「なんで東北ばっかり、うちらも見てくれ」と話していた。いまだに数千件の住宅の屋根にブルーシートがかかっている光景を目にして、被害の大きさを実感したとも話していた。